ある婦人の肖像 中 (岩波文庫 赤 313-6)

著者 : ヘンリー・ジェイムズ 行方昭夫

• 岩波書店 (1996年12月16日発売)

感想・レビュー・書評

[みけ猫さんの感想 · 2018年2月3日]

本編を読む前に、表紙の折り返し部分（表２に当たる部分）に書かれた紹介文を読んでビックリ仰天。
と、と、とんでもなく壮大なネタばれが！
ちょ・・・、岩波文庫！！！
なんという暴挙。（わなわな）
もうね、この部分読んだら次の巻に行ってよし、ってくらいのスポイラーですよ。ひどい。いったい何を考えているのか。
まあしょうがないから読みましたけど。

上巻に続き、相変わらず人物評がずーっと続きます。
あの人は頭がいい、この人はこういう思考回路、というような人物の分析だけでページが進んでいく。そればっかり。
ただ、最初に陰謀めいた動きがあり、サスペンス要素が少し加わって、上巻よりはおもしろかったです。（まあ、そのサスペンス部分が表紙裏ですっかりバラされて台無しなんですが）

てことで、下巻に行きます。

[tocaさんの感想 · 2015年1月16日]

中巻。
イタリアが主な舞台。結婚とその後に続く余り幸せそうではない生活の暗示。
波瀾万丈なメロドラマは純粋に面白い。英国メロドラマというとオースティンの名前が浮かぶが、作風はかなり違う。

著者プロフィール

Henry James.1843-1916
19世紀後半～20世紀の英米文学を代表する小説家。
主要作品に『デイジー・ミラー』、『ある婦人の肖像』、
『ねじの回転』、『鳩の翼』等。
映画化作品が多いが、難解なテクストで知られる。

「2016年 『ヨーロッパ人』 で使われていた紹介文から引用しています。」