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- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003246245
作品紹介・あらすじ
不穏な予兆ただようロシア国境、サラエボでの皇太子暗殺事件と第一次世界大戦の勃発-「新しい宗教」民族主義に押しつぶされていった祖国ハプスブルク帝国と汎ヨーロッパ理念に捧げた、放浪のユダヤ人作家ロートの哀愁に満ちた鎮魂歌。
感想・レビュー・書評
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戦場で皇帝の命を救った功により、貴族に名を連ねたトロッタ家3代の物語。作者は、最晩年のハプスブルグ帝国を、形としては存在していたが実質的には崩壊していたものとして描く。退廃した軍隊、惰性的な不倫、胸のすくようなエピソードはほとんど登場しない、憂鬱な小説。
その祖国が名実ともに失われた後、ナチスの台頭するベルリンで書かれたのが本書だという。民族主義の禍々しい力が、前世紀の爛熟した他民族国家の姿を照射している、と解説にある。 -
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