従妹ベット 下巻 (岩波文庫 赤 529-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003252963

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  •  鹿島茂「悪女入門」によれば、「タイトルが少しそぐわないのではないか(中略)主役である『妖婦ヴァレリー』でも『好色男ユロ』でもなく(中略)醜い従妹ベットがタイトルに使われているからです」。
     「好色男ユロ」。他の翻訳では「好色一代記」の副題があったように思う。エクトル・ユロのモデルは文豪ヴィクトル・ユゴーというが、サチュリア(男性色情狂)の疑いがあるユゴーならさもありなん。
     ベットが手を下さなくても、ユロ家は家長の度を越した猟色により、瓦解したのではあるまいか。
     河出世界文学大系版で本文・解説を読んでから、岩波文庫下巻の解説を読む。
     追記:闇の仕事師みたいなサン・テステーヴ夫人の迫力が際立っている。さぞかし「人間喜劇」の中で暗躍するのだろう。

  • 下巻の展開は激しいとでも言えばいいか。
    吐きそうになるくらいには人間が気持ち悪い。
    よくもこんなに人間の嫌な面ばかりを剥き出して、
    ストーリーを破綻なく進められるものだ。

    不思議に予定調和を見る思いがした。
    すごいものだ…結局はなるようになったということか。

    ベットは望んだものは手に入らなかったが、
    望みもしなかったものを押しつけられた。
    悪くはないと考えるべきなんだろうけど、嫌な最期だ。

  • 上巻参照。

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著者プロフィール

オノレ・ド・バルザック
1799-1850年。フランスの小説家。『幻滅』、『ゴリオ爺さん』、『谷間の百合』ほか91篇から成る「人間喜劇」を執筆。ジャーナリストとしても活動した。

「2014年 『ジャーナリストの生理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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