- Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003253021
作品紹介・あらすじ
不幸な少年時代を送った青年フェリックスは、はるかに年上の伯爵夫人に熱烈な恋心を抱く。夫人はみたされぬ結婚生活に悩みながらも、あくまで母のような、精神的な愛をもって応えようとする。しかしその心の奥底には、はげしい愛欲が秘められていた…。霊肉の相克に苦しむ人間の姿を、非情な筆致で描きだす恋愛小説の古典。
感想・レビュー・書評
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愛は明るいハッピーなものか?
この小説は、エロス、フィリア、アガペーといった多くの愛について描いている。それぞれが複雑に絡み合うことによって、憎しみや、後悔、懺悔といった、愛の暗い部分も同時に描写する。
本書を読むと、愛は時としてその人の人生に暗い影を刻印することがわかる。それが良いとか悪いとかではなく、そういうものなのだということがわかる。最愛の人との別れや、取り返しのつかない失敗などはわかりやすい例である。
そんな中で、人は生きて行かなければならない。自分だけが知っている死んだあの人が持つ愛。それを内包すると、もはやどうしようもない、生きて行かなければならない。
「生きている意味なんてない、死ねないから生きているんだ」という言葉をどこかで見たが、死ねないから生きているという部分の意味がよりはっきりとわかった。自らは死ねないのだ。
一度でもこの道を進み始めるともう元には戻れないのだろう。死ぬ時が来るまで歩き続けるしかない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
デヴィ夫人が読んだそうで。
逗子図書館にあり -
小難しい
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純愛小説っていうけど、結局男って身勝手だな…と正直思った。
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トリュフォーのドワネルもの三部作を見てから読んだ派
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2007/12/18
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あれはもうあの人じゃありませんよ。
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頑固だなぁと思うけど、あそこまで貫かれるともう何も言えない。
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フェリックスにはイマイチ感情移入できず。ところどころに心揺り動かされる表現はあるんだけど。