魅せられたる魂 4 改版 (岩波文庫 赤 554-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003255445

作品紹介・あらすじ

アンネットは一新聞社の社長秘書となり資本主義下の政治・経済社会の虚偽を知るが、マルクは母親の仕事に反感を持ち一時遠ざかる。亡命ロシア人の娘アーシャと結婚したマルクは、ふとした妻の過ちから別居したものの、再び強く結ばれ、反ファシズム活動へ。

感想・レビュー・書評

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  • この巻は前半がアンネットの新聞社での活躍ぶり、後半はマルクとその妻となるアーシャの出会い、結婚、別居を通して再び結ばれる過程が描かれている。
    マルクは面倒臭い奴だけど正義感が強くナイーヴ、アーシャも途轍もない苦労をして来たタフな女性。アンネットではないけど危なっかしいこのカップルを暖かく見守りたい気分にさせられる。
    サブタイトルが「出産」なのにアーシャの出産に関してはあまりにも素っ気ない描かれ方、アンネットの出産はあれほど克明に描いていたのに…
    きっと別の意味があるのでしょう。

    それにしてもアンネットは理想的に描かれ過ぎてる。もしかしてロマン・ロランはマザコンだったのかな?と憶測してしまう。2人のタフな女達が、マルクをやや甘やかし気味なのも気になる。

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著者プロフィール

1866年、フランスの中部クラムシーに生まれ、1944年に没する。作家、音楽史家。第一次世界大戦中は反戦論を唱え、第二次世界大戦中も反ファシズムをアピールした。文学や芸術の領域で活動するだけでなく、現代社会の不正と戦い、人権擁護と自由を獲得するために政治的・社会的論争を起こし行動した。1915年、ノーベル文学賞受賞。主な作品に、大河小説『ジャン・クリストフ』、『魅せられたる魂』をはじめ、『ベートーヴェンの生涯』や『戦いを超えて』、『インド研究』などがあり、そのほか、小説、戯曲、伝記、自伝、評論、日記、書簡などの膨大な著作がある。

「2023年 『ジャン・クリストフ物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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