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みんなの感想・レビュー・書評
この架空の人物は、僕が、半ば文人、半ば野人・・・・・・或いは一口に内的なといっていい一青年期に際して書き上げたものである。今は消え去ったその当時以来、この人物は、或る一つの生活を、言うべきことを言ったというよろむしろ言わなかったおかげで、幾人かの読者からせしめた或る一つの生活を、どうやらしてきたらしい。
(テスト氏 序 冒頭より)
テスト氏はもう一人のヴァレリーである。彼の一部である、否彼の精神そのものであった。物語という形式でしか、そうした精神の働き、存在、
その発露を表現できなくてどうしようもなく書かずにはいられなかった彼自身の物語だ。そのいらだちと陶酔、高揚感、絶望と僅かな希望、人生への問いと真なる知への果てしない渇望。そうした心持だけが垣間見える。
難しくはある。テスト氏とは名ばかり。おそらく自身との対話なのだろう。タイトルは秀逸。走り読みだろうが、一見の価値はあり。
テストをめぐる小説は、24,5の若い頃から、死に至るまで書かれた連作だが、そこに見られるものの見方は、大きな違いはない。テスト、および彼について語る語り手とヴァレリー自身を重ね合わせるのは、テストの生活様式や知的活動、また彼の書いたものとして、ヴァレリーのカイエからの断片が用いられていることからきわめて自然なことだし、そう見られることをヴァレリー自身も否定しないだろう。 ヴァレリーは、あらゆるこ... 続きを読む »
透明な知性と繊細な詩的感性によって20世紀前半のフランスを代表するとされるポール・ヴァレリーが残した唯一の小説集。通例、テスト氏と訳されてきたが、訳者の清水徹によると、氏と書くとムッシューの含む多義性が表現できないので、あえてムッシューのままにしたらしい。 内容に関しては、ええとごめんなさいさっぱりわかりませんでした。なんかムッシュー・テストなる変人がいて、それを語り手が尊敬の眼差しで絶賛し... 続きを読む »







