大尉の娘 (岩波文庫 赤 604-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003260432

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  • 「大尉の娘」 プーシキン 「黒い瞳」

    18世紀後半帝政ロシア。
    エカテリーナ2世の圧政下に起こったプガチョフの叛乱を背景にした歴史小説です。

    女帝エカテリーナの宮廷を覆そうとしたプガチョフは、

    果たしてピョートル3世その人なのか、否か?

    タカラヅカで上演された時、確か古い本が実家にあったはず・・・と探してみると、ありました。ありました。
    40年前の文庫本。訳は、中村白葉です。
    漢字遣いが旧式なので少し読みにくかったのですが、思ったよりも話の運びはわかりやすく、なによりも物語の雰囲気が舞台と酷似!!

    http://yuuzuki61.blog79.fc2.com/blog-entry-55.html

  • 主人公ピョートル・アンドレーイチとプガチョーフが敵でありながら、助け合う密接な関係が面白かった。

  • 若さゆえの無邪気さというか浅はかさというか、もうヒヤヒヤで恥ずかしくて読み進めない~。

    ピョートル・アンドレーイチ・グリニョフは親父の怒りを買って、辺境の部隊に士官として従軍することになる。
    この部隊の隊長、ミローノフ大尉の娘、マリヤ・イヴァーノヴナに出逢って恋に落ちる。
    やがて、この辺境の部隊にプガチョーフの叛乱軍が押し寄せる。

    赴任地への移動中に出逢い、無邪気に対応した二人の人物が後に出会う時に彼の人生を大きく左右する。
    最初はイライラヒヤヒヤだった彼が後半はかなり男気をみせてくれて、頼もしい。
    仇敵、シヴァーブリンの憎たらしさがまた盛り上げるね。
    プガチョーフがまた面白い。何が悪でなにが正義なのか。
    複雑な気持になる。
    それにしても「そりゃアレクセイ・イヴァーヌィチは頭のいい人ですし、家柄もいいし、財産もおありですわ。けど、いざ式場で皆さんのおいでの前で、あの人と接吻しなけりゃならないと思いますと…。どうしたって厭ですわ!どんな幸福があろうと、厭なことですわ!」って、マリヤが聡明さを秘めてる?と疑問に思い、シヴァーブリンが気の毒にさえなった。
    最後まで彼女にはこのセリフのせいで良い印象がもてず。

  • かなり読みやすい。誠実な士官の青年と純情な少女の運命にハラハラし、応援してしまう。劇のような幕切れには、幸せな気持ちになった。

  • プーシキンの着想は史実であるプガチョフの乱に興味を持ったことですが、モチーフに大きく影響したのはある実在の人物を知ったことだといわれています。
    プガチョフ一派に捉えられ通訳として働き、鎮圧後に処刑されたとも、女帝エカチェリーナ2世の恩赦を受けて釈放されたとも言われているミハイル・シヴァンヴィチ少尉がその人物です。
    この人物をモデルにして、主人公ピョートル・アンドレーイチ・グリチョフと宿敵シヴァーブリンが生まれたというのが通説となっており、読んでみると「なるほど」と思います。
    あまりにも通俗的で自分のためになら信念など、ころころ変えてしまうシヴァーブリン。富豪の家庭に生まれ、坊ちゃん育ちながら、様々な人生経験を経ながらも、次第に曲げてはいけない信念というものを直感的に体得、実践していくグリチョフ。シヴァーブリンは「悪」で、グリチョフは「正義」と言ってしまえば...
    【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】
    http://www.prosecute.jp/keikan/051.htm
    【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】
    http://prosecute.way-nifty.com/blog/2009/06/51-5131.html

  • プーシキン展を見に行ったときに気になって買った本。
    こうしてみるとオレ恋愛ものが好きなんだな(苦笑
    ともかく、当時ロシアのやるせない権力の嵐と歴史の暴力が背景にあることで、愛が際立ってます。いいっす。

プーシキンの作品

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