ロボット (岩波文庫)

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制作 : Karel Capek  千野 栄一 
  • 岩波書店 (2003年3月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003277423

ロボット (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1920年に「ロボット」という語を生んだ有名な戯曲。チェコ語の"robota"(労働)から取られているというのも有名なエピソード。
    これだけ幅広く世の中に浸透した語なのですんなりと入ってくるが、作中に「ロボット」という語が出てくるたびに「よく考えたらこの本が初出なんだなぁ・・・」と、しみじみとさせられる。プロットも「感情を持ったロボットの人間に対する反乱」という現代から見たら非常にベタなものだが、これももちろんこの作品がオリジナル。
    最後の一幕は「新約聖書2ラウンド目」という感じでとても良い。
    AIが世間の耳目を集めている今だからこそ改めて読みたい一冊。

  • カレル・チャペックの名前を知ったのは小学生の時。
    「長い長いお医者さんの話」は、最初いぬいとみこの「ながいながいペンギンのおはなし」と題名が似てるなぁ、なんて思った。
    カレルの兄ヨゼフの絵も、小学生の時から好きだった…。
    ロボットという言葉がカレルによって作られた(正確に言うとヨゼフなのか?)言葉だと知ったのは、確か中学生の時…。
    以来、「ロボット」という話に興味は持ちつつも、全然本を手に取れていなかった…そして、ようやく読んだ。

    労働、勤労、人間であること
    …普段SFって殆ど読まないジャンルなのだが、考えることは多かった。
    少し前に出会った農家のおじさんが「働いて、一年間の内に幸せや楽しさを感じることなんてほんのちょっと。殆どはきつくて辛い」と言いながら、一生懸命仕事に精を出していた…ことを、なんとなく思い出したりもしました。

  • 面白かった! この作品から「ロボット」という言葉が生まれたとは知りませんでした。もしかしたらあのロボットたちの末裔が私たちかも、と思ったらちょっとどきっとしましたね。いや、それは飛躍ですけども。

  • 「ロボット」という言葉を生み出した作品とのことだが、出て来るのはアンドロイドというのか有機的?な生命ではない機械。
    文明の発展が人類を幸せに云々というより、人類と機械を分けるもの、魂のきっかけ、ロボットへの民族導入に込められる悪意を興味深く読む。

  • ロボットの語源を知ったとき、手塚治虫のマンガに登場するロビタを思い出した。
    目的のためにただひたすら労働する存在…なんだか切ない。

    現代の感覚からいうと、ロボットというよりはアンドロイドに近いものが登場するが、主題にはなんら影響を与えていない。
    科学技術の進歩にある落とし穴が描かれているが、星新一のブラックユーモアとは違い、余韻が強く残る。また、全てを描ききっていないため、多様な解釈を生むことができる。

    学校図書館で借りたが、中学生はあまり魅力を感じてくれないかもしれない。

  • 「ロボット」の語源となった人造人間と人間の
    対立の物語。人間は永遠に愚かで弱くて情けない。

  • 私が所有しているのは、十月社から出てるカレル・チャペック戯曲集?「ロボット R.U.R.」です。
    検索できないので絶版になったのかもしれません。
    訳者も違うし、内容が異なるかもしれません。

  •  「ロボット」という単語を生み出したことで知られる戯曲。話の筋はかなり単純なものだ。ある学者によって開発されたロボット達は産業の担い手として世界中に普及するが、あるきっかけで人間に反乱を起こし、ほとんどの人類を殺してしまう。しかし新しいロボットを生産する方法も失われたためロボット達もまた滅亡に向かう。

     ラストはネタバレになるので控えるが、正直言って「そりゃないだろう」と感じる終わり方だった。この感想は21世紀に生きる者だからこそなのかもしれないが、いやほんと、そりゃないだろう。

     戯曲は上演されたものを観て評価すべきかもしれない。5年前にshelfが上演した「R.U.R. a second presentation」という作品はこの戯曲をベースにしているが、そのまま上演したものではなかった。そのまま上演してもあんまり面白くないかも知れない気がするが、だからどこもやらないのか。

  • 思わぬロマンチックなラストに感動してしまった。
    人間って一体なんなんでしょうね。

  • なるほど初めて出現したロボットという言葉は、バイオロイドに対して使われたのか。
    チャペックが、(後代に与えた影響として)金属と螺旋のロボットを苦々しく思っていたということは、ロボットがそのまま人間の比喩だったことの証拠だろう。

    そして最後の人間は見送る側の存在になる。

    カリガリ博士思い出させる舞台の写真も素敵。

    再読すると、前半の巧妙さがはっきりとわかる。
    独特な人生観をもつドミン、俗な精神と高邁な理想を併せ持つ男たち、そしてひとり労働を忘れないアルクビスト。

    前半の主役は人間。
    後半の主役はロボット。
    前後半通してアルクビストは共通し、馬鹿娘のヘレナはある種イノセントな存在ロボットヘレナとして生まれ変わっている。

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