中国史(下) (岩波文庫)

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著者 : 宮崎市定
  • 岩波書店 (2015年6月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003313343

中国史(下) (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 上下巻通読。ひとつポイントは「中国」と「異民族」との線引きが色濃いところ。けど中国史において、隋唐、元、清といった世界帝国は異民族が興したもので、両者は不可分でもある。昨今はユーラシア大陸の主役たる遊牧民族の活躍がクローズアップされつつあるが、本書は碩学による華夷思想が混じってなくもない従来の史観として、その対極かのようだった。(中国という言葉は、特定の民族や話し言葉でなく、文明とか文化の緩やかな総称として用いられている筈ではあるが、中国人という言葉が出ると、何をもってという疑問があり、時代の制約を感じる)ただし語り口は筋が通っていてわかり易く、唐太宗や清康熙ですら「たまたま良い時代だった」と過大評価しないところなどは、かえって信を置けた。歯に絹を着せないからこそ、著者の見解に興味を持てるところがある。宋の先進性を説くところなどは読みどころ。その分なのか逆にモンゴルへは辛口。交通量を文明そのものと見たり、宋元と明清は繰り返しという俯瞰、その時期の景気の良し悪しを重視するなど、古いながらもあちこちに新しい発見があり、読む価値ある本なのは確か。

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中国史(下) (岩波文庫)の作品紹介

下巻には近世史(宋-清)と最近世史(中華民国-中華人民共和国)を収める。宋では貴族が没落して庶民階級が興隆し、君主独裁制が確立した。著者は宋に発生した文化は頗る優秀なもので西洋文化にひけをとらず、東洋の近世文化は欧州の近世文化に影響を与えたと結論づける。また、歴史学は単なる事実の集積ではなく、論理の体系であるべきだと主張する。巻末には自著解説と自跋、年表、索引などを付す。

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