浄土三部経 下: 観無量寿経・阿弥陀経 (岩波文庫 青 306-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003330623

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  • 観無量寿経と阿弥陀経がはいっている。観無量寿経は仏の想像のしかたを教えており。「南無阿弥陀仏」はこの教典にある。18段階の観があるが、下下品の者は死に臨んで気持ちが顛倒して、仏を想うことなどできないので、アミターユス仏(無量寿仏)の名だけを唱えなさいというのが「南無阿弥陀仏」である。「阿弥陀経」は「無量寿経」を短くしたもののようである。

  •  浄土三部経と呼ばれる浄土教の三つの聖典のなかの二つ、観無量寿経と阿弥陀経の訳本です。観無量寿経は漢訳本からの翻訳(書き下し文と現代語訳)及び漢語の原文、阿弥陀経はサンスクリット原典からの現代語訳、漢訳本の書き下し文と原文が書かれています。上巻と同じくとても平明で読みやすいです。
     無量寿経が浄土や阿弥陀如来の因縁を説いた基礎知識編であったのに対して、観無量寿経は主に、浄土へ生まれ変わる方法を説いた実践編です。「観無量寿」というのは、無量寿を観想(瞑想し心で観る)するという意味です。観無量寿経も無量寿経と同じく、豪華な浄土を匂やかに描きながら、瞑想の方法を説いています。
     阿弥陀経は短い経典で、無量寿経の内容を短く簡潔に述べたものという印象です。
     浄土三部経全体に関して、戒律や規則といったものは少なく、やはり日本仏教との違いを感じました。これを基に、法然上人や親鸞聖人、一遍上人などの著書を比較してみれば、より日本仏教の独自性を理解できるのではないかと思います。

  • 王舎城の悲劇と呼ばれる観経と極楽の様相をといた阿弥陀経の二経典を収録した書。
    これらの経典は共に浄土について述べ、そこへの行き方が説かれる。

  • 「初学者向け」という事で

  • 法然上人以降の浄土教系の所依経典である「浄土三部経」と、梵文訳が載っていて、それだけを比較してみても面白いと思いますし、さらに異訳を読んでみても面白いと思います。

  • 普段よんでるお経の内容が判明する。めっちゃおもろい。

  • 一応うちは浄土真宗なので、法事の時にはお坊さんのあげるお経を聞くことになります。意味がわからないと眠くなるので、睡魔対策に購入したんだけど、「観無量寿経」のオープニングはなんと古代インドの「家庭内暴力ドラマ」でした。家庭内暴力、と言っても登場人物が王家の人達だからスケールが違う。まあそういう意味ではちょっと面白かったです。

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著者プロフィール

新潟大学人文学部准教授
1977年、東京都八王子市生まれ。1999年、東京都立大学人文学部史学科卒業。2009年、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士(史学)。
八王子市総合政策部市史編さん室専門員、獨協大学法学部特任助手を経て現職。
著書・論文に、『東京の制度地層』(公人社、2015年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2016年、共著)、『新八王子市史 通史編5近現代(上)』(八王子市、2017年、共著)、「1930・40年代日本の露店商業界紙『関西俠商新聞』・『小商人』・『日本商人』について」(『資料学研究』12号、2015年)、「戦災の記憶の継承と歴史資料――長岡空襲の事例に即して」(『災害・復興と資料』8号、2016年)など。

「2018年 『近現代日本の都市形成と「デモクラシー」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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