インカ帝国史 (岩波文庫)

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制作 : 増田 義郎 
  • 岩波書店 (2006年1月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003348819

インカ帝国史 (岩波文庫)の感想・レビュー・書評

  •  スペイン人によって蹂躙されたインカに、兵士としてあとからやってきたシエサ・デ・レオンという人が書いた記録の一部。
     この人物はさほど学識の高い人でもないようだが、インカ帝国の文化を後世に残した点で、これは極めて重要な史料であろう。
    「キリスト教以外のすべての信仰は邪教であって罪深い」という例のヨーロッパ的常識を背負ってレオンはこの地にやってきたので、ことに当地の宗教的な風俗(供犠など)に関してはいちいちその視点で批判している。まあそれは予想どおりのことなのだが、いっぽう、インカ皇帝の統治や文化的ないくつかの点に関しては賞賛しており、あながち一方的な観察者とは言えない。
     王権というものがどうやって誕生しうるのか、という疑問をいだいてこの本を開いたのだが、その答えはここには見つからなかった。アメとムチを巧みに使い分ける皇帝の統治技術に関しては詳しく書かれているけれど、「なぜ人々は王権に服従するのか?」という面ではどうもよくわからない。
     たぶんその答えが示される本には今後もなかなか出会えないだろう。
     それはともかく、文字を持たないにもかかわらず、ここまで文明を展開させたインカ帝国の「文化の力」はやはり凄いものだと思う。

  • 聞き取りの文章化の翻訳なので、スラスラは読めるものではないけど、本当に興味深い!
    私たちにわかることは、キープと歌、語り継がれてきたこと と、遺跡や飾り物。インカは勝者だったので、いい話しか残らないのも仕方ないかもしれないけれど、司政官や飛脚、納税制度など優れていた部分があったからこそあれだけ大きくなったのだろう。

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