君主論 (岩波文庫)
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この作品からのみんなの引用
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頭脳にはおよそ三種類があるから───第一は自分の力で理解し、第二は他人の理解を聞き分け、第三は自分の力でも他人の力でも理解しない場合だが、第一は格段に優れ、第二も秀れているが、第三は無能である。
― 172ページ -
私としてはけれどもこう判断しておく。すなわち、慎重であるよりは果敢であるほうがまだ良い。なぜならば、運命は女だから、そして彼女を組み伏せようとするならば、彼女を叩いてでも自分のものにする必要があるから。そして周知のごとく、冷静に行動する者たちよりも、むしろこういう者たちのほうに、彼女は身を任せるから。それゆえ運命はつねに、女に似て、若者たちの友である。なぜならば、彼らに慎重さは欠けるが、それだけ乱暴であるから。そして大胆であればあるほど、彼女を支配できるから。
― 188ページ -
すなわち、君主たる者は、わけても新しい君主は、政体を保持するために、時に応じて信義に背き、慈悲心に背き、人間性に背き、宗教に背いて行動することが必要なので、人間を善良な存在と呼ぶための事項を何もかも守るわけにはいかない。またそれゆえに彼は、運命の風向きや事態の変化が命ずるままに、おのれの行動様式を転換させる心構えを持ち、先に私が言ったごとく、可能なかぎり、善から離れることなく、しかも必要とあれば、断固として悪のなかへも入っていくすべを知らねばならない。
― 134ページ
みんなの感想・レビュー・書評
一般に評価されているほど、残虐な君主論はほとんど論じられておらず、意外と普通の内容だった。
征服地の統治の理論の部分は、理論が少し飛躍し過ぎている感があった。
これは読まないと損。逆説的に、普遍的な政治は存在しえないことを知る。政治とは、その時々の状況に対応しえないのなら意味はないのだ。
正直言うと、「一部だけ抜粋して読んだ」というのが正しいです。 君主が、いかにして権力を保有・維持するかを解説した本ですが、 読み進めるのが苦痛で、ところどころ抜粋して斜め読みした程度 です。 何が苦痛だったかというと、まず文体。 「君主は....すべきである。なぜなら、....であるから。」 この調子で、延々と続く文章。各々の主張の裏付けとなる エピソードも語られていますが、西欧... 続きを読む »
構えたほど難解でなく、分かり易いです。
勿論すべてに賛同できるわけではありませんが、現代でも十分に通用するリーダー論だと思います。
君主、つまり人の上に立つ人間は、基本的にドSじゃないとムリなんだな・・・そう感じる一冊でした。君主論の前に「ドSになる方法論」なるハウツー本が必要ですねwそれにしても、「原文に忠実」らしいのですが、非常に読みにくく、頭の中に入りにくい一冊でした。
「オセロ」に出てくるイヤーゴーを思い出す。信義則で行動するビジネスマンより政治家に必要な行動規範かもしれない。
君主の資質について、なるほどと思える分析。憎まれないこと。そして、恐れられること。侮られ、軽蔑されないこと。
信長は憎まれたから、滅ぼされたような気がする。
モデルはオスマントルコ皇帝らしい。要するに、リアル・ポリティークであり、カウティリア実理論の近代版みたいなものであろう。
古典とは思えないほど明快、わかりやすい。とても500年も前の本だとは思えないぐらい、瑞々しい現代的な感性で書かれている。
リーダーの心理学を目指したが学問的素養がなく、リーダー論と言う名のエッセイになっちゃった本にみえる。でも、そんなふうに現代の本だと思って読める所がこの本の素晴らしい所なのだ
「~である。なぜならば、~であるから。」といった風な読みづらい日本語訳がお気に召さない人もいるようだけど、自分は逆にそこが好きだった。
マキアヴェッリの目を通して、その時代に生きた知識人が当時の世相をどう見ていたのかを疑似体験してイタリア史を補完するにはうってつけの本。
歴史の教科書にもでてくる古典。
元日本マイクロソフト社長の成毛真さんは、社長指名された時ちょうどこの本を読んでいたので、書いてある通りレイオフしたとか。
関連語:マキャベリズム 件名:君主政治
ローマ帝国崩壊後、長い間政治的混乱に陥っていたイタリアをどう立て直すか、という非常に時代状況に則した関心の下に書かれたマキアヴェッリの処方箋。
古代世界の歴史から当時のイタリア半島における治乱興亡に至るまで、多くの実例を引用しつつ、君主はいかにあるべきかを説いたこの著作は、マキアヴェッリの意図を超えて、普遍的な価値を思想史において持つことになった。政治を必要悪としてではなく、運命をも変転させる「力量」の問題として扱うこの著作こそ、近代政治思想の始まりといえよう。
現代語訳されていなかったので難しかったが、統治に対するエッセンスが凝縮されていそう。また読みたい。
権謀術数主義だとか目的のためには手段を選ばないだとか、マキャベリズムというとなんとも腹黒いイメージがつきまといがちですが、はたして当のマキャベリが何を言いたかったかを現代風にいうと、
「善からぬ者たちの中で大切なものを守るためには、全ての面において善い行動をしたいと願ってはならない」
ということに尽きるような気がします。
大切なものなんて言うと陳腐な香りがそこはかとなく漂いますが、要するに道徳だとか信念だとか、情といったところでしょうか?時代が時代で、私が君主なら、それは「自国」になるでしょう。
個人的に座右の書と言いたいところなのですが、如何せん読んでモノにできている気がしないので、周りの人には内緒です。
塩野七生さんの「わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡」を読んだ後であれば、内容がすんなりと理解できた。が、思った以上に民衆を味方につけることの重要性を問いている箇所が多く新たな発見でした。

歴史的、経済的な必然性があって傭兵制度が用いられていたことを無視している。国家意識のない当時では常備軍は成立できないだろう。用語を置き換えれば現代に通じる部分もあるだろうが……普遍性は韓非子に劣る。






