- Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003751039
感想・レビュー・書評
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第3巻。
背景に戦争が忍びよる中で、様々な登場人物達の思考と情景が描かれます。本巻終盤の、ものすごい頻度で登場人物が移り変わっていく描写に、物語に入り込んでいなければ、うんざりしてしまう人もいるかもしれません。
好きか退屈かに別れると思います。
私は入り乱れる登場人物達の感情や思考に、引き込まれ、臨場感を感じました。
戦争が始まる際の、前線ではない街や村の日常の中で、
人々がゆっくりと戦争に巻き込まれていくのがどんな風なのかを感じる事ができ、ゾッとしました。
2023年現在、残念ながら取り扱い無しになっている書店が多く、続巻の第4巻を入手するのに苦労しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マルセルとの不倫。自分の凡庸さと年齢の限界。未完の作品と聞き、これ以上はよむのやめ。
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第二次大戦前の重苦しい空気をそれぞれの人間の視点で描いたサルトルの実験的手法(意識のモンタージュ的切り出し)に感銘した。
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今度は良く分からなくなった。というのも、一気に様々な場所での戦争への反応という形に変わったからである。「分別ざかり」との対比で考えてみると、これは、現実を見つめる、ということなのかもしれない。「分別ざかり」では、現実から逃げるかのようにしていたマチウは、ここでは一登場人物となる。一方で、この「猶予」では、全員が戦争という状態に対して、向き合った回答を出している。そこが気になる。
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ある意味インターミッション。