- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004130406
感想・レビュー・書評
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貝塚茂樹 中国の歴史 上巻
春秋戦国時代から三国時代までの通史。三国志や史記で馴染みの深い人物、エピソードが多い。
管仲、始皇帝、孟嘗君、呂不韋、曹操ら魅力的な英雄が多く紹介されるが、漢の高祖(劉邦)が一番印象に残った
教科書的な歴史概要の部分より、注解的に挿入された著者の中国論が 共通点があって、とても面白い
中華意識について「孤立に慣れた中国民族は国際社会の中でも孤立を気にしない〜文化の優越性の自信をもとにして、いつも外交的に自己を主張し続ける」
面子について「真実を語るより 相手の面子を重んじ快適で楽しい気分を与える社交術〜礼、形式、大義名分にこだわるのも自己の面子の保持を重視するから」
反戦について「良質な鉄は釘に使われない。釘になるのは屑鉄である〜人間も屑が兵隊になる」
政治の知恵「政治は 理想と運用を巧く調和させること。理想は文章と言論に現れるが、運用は隠される」
西周の礼
*人間の運命は神意によって決められたものでなく、人間の後天的な行動、修養、道徳によって変わる
*祭祀と饗宴が一族の団結を維持し、礼儀作法を通じて集団の伝統を身につけた
管仲(春秋)
*斉国の桓公を助けた名相〜尊王攘夷のもと都市国家の連盟をつくった
*管子〜経済の安定があって初めて道徳が維持される〜儒教とは逆
漢の高祖
*馬上で天下をとったかもしれないが、馬上で天下が治められようか〜血の気の多い武士を取締るのは礼楽など文化の力も大切
*儒教的官僚国家〜律令国家の政治は軍人でなく文人によって行われた
*創業の主であり 守勢の主でもある〜寛仁であるが利害得失の計算も忘れない
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貝塚先生の語りは平易だが、なんといっても一行一行が重い。
中国の歴史総ざらいは楽しい。 -
[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
中国の歴史を一人の著者が新書三冊でまとめた内の上巻
上巻では最初に中国の地理や中華民族について触れた後は古代中国から三国時代までを扱っている。
平易な文章で定説となっている中国の歴史が書かれており、非常に読みやすかった。自分も上巻に書かれて時代は比較的に知識があるので確認する事になったな。 -
古い本だけど面白い。王朝の比較のために前の内容を振り返りながら進んでいくので読みやすいし飽きない。中国の歴史をはじめて学ぶならこれが一番いいと思う。
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(1992.11.06読了)(1983.07.23購入)
内容紹介 amazon
古代文明の誕生地、黄河流域に源を発する中国の歴史を知らずして世界史を語ることはできない。悠久五千年にわたり広大な大陸に展開された数々の王朝の興亡と人民の歩みを、アジア全体、さらには人類史の視点から、著者多年の蘊蓄を傾けて描いた簡潔な通史。(全3冊) -
[ 内容 ]
古代文明の誕生地、黄河流域に源を発する中国の歴史を知らずして世界史を語ることはできない。
悠久五千年にわたり広大な大陸に展開された数々の王朝の興亡と人民の歩みを、アジア全体、さらには人類史の視点から、著者多年の蘊蓄を傾けて描いた簡潔な通史。
上巻は三国時代の到来まで、中巻は元の滅亡までを述べる。
[ 目次 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
以下3巻
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中国の歴史最初のとっかかりとして、もういっそ教科書に使えばいいじゃないかと思える一冊。なんでこの本、子供の頃に出会わなかったんだろう。公正な視点と時々混じる春秋の筆法にどきっとします。