ファーブル記 (岩波新書 青版 7)

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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004161080

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  • (2015.04.25読了)(1991.10.21購入)
    ファーブル著『昆虫記』の完訳版岩波文庫全20冊(現在は合本して10冊)の翻訳を行った山田吉彦さんの書いたファーブルの伝記です。内容的には、ファーブル自身が「昆虫記」のなかで、思い出話として触れている内容を一冊にまとめたという感じではあるのですが、伝記だけ読みたい人には、いいのでしょう。
    1949年の出版ですので、漢字が旧字体です。団塊の世代ぐらいまでは、旧字体にある程度なじみがあるので、読めないことはないでしょうが、それより若い世代が読むには、漢和辞典が必要でしょう。

    【目次】
    まえがき
    幼いファーブル
    少年ファーブル
    貧しい小学教師の道
    中学教師の生活苦
    隠棲―虫と共に

    ●謎を解く(15頁)
    疑問―努力―解決。この心理のつながりのなかに、とくに大きい努力感のあとに、見出される解決からは、人はそれだけ大きい喜びを見出すものである。
    ●師範学校(68頁)
    当時フランスの師範学校ではどんなことを教えていたか見て下さい。それは古典若干、算術それに幾分の測地学、まずそんなところが全部といってよかった。
    物理学はまあないも同然だった。気象に関する幾つかの知識、お日さまのこと霜や雪や露や風のことをいくらか噛る程度だった。それだけ知っていたら百姓の倅たちを教えるのには大したものだと見なされていた。
    ●教室(81頁)
    ファーブルの教室では、勉強は遊びに隣り合っていた。抽象的な法則は実験と実際に対照され、本は自然とくらべて読まれていた。

    ☆関連図書(既読)
    「昆虫記 第一分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1942.11.25
    「昆虫記 第二分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1931.07.05
    「昆虫記 第三分冊」ファーブル著、山田吉彦訳、岩波文庫、1947.02.06
    「昆虫記 第四分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1947.02.25
    「昆虫記 第五分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1934.12.15
    「昆虫記 第六分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1941.12.22
    「昆虫記 第七分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1941.10.07
    「昆虫記 第八分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1951.03.25
    「昆虫記 第九分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1930.04.05
    「昆虫記 第十分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1930.02.05
    「昆虫記 第十一分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1951.04.25
    「昆虫記 第十二分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1931.05.25
    「昆虫記 第十三分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1930.09.25
    「昆虫記 第十四分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1931.10.15
    「昆虫記 第十五分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1942.02.05
    「昆虫記 第十六分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1942.03.20
    「昆虫記 第十七分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1930.08.05
    「昆虫記 第十八分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1931.08.05
    「昆虫記 第十九分冊」ファーブル著・山田吉彦訳、岩波文庫、1952.02.25
    「昆虫記 第二十分冊」ファーブル著・山田吉彦・林達夫訳、岩波文庫、1934.09.30
    (2015年4月27日・記)
    (表紙カバーより)
    山村の農家に生まれたアンリ・ファーブルは、93年に及ぶ生涯を、貧窮と困難に戦いつつ切り開いていった。彼の学問はほとんど独学であったが、しかし科学と文学の最高の結合を示す古典的名著『昆虫記』を残した。その苦しみに満ちた人生をたどることは、私たちに慰めと希望と励ましを与えてくれるだろう。

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著者プロフィール

1962 年、千葉県生まれ。学習院大学経済学卒業後、金融機関勤務
などを経て、1991年より日本財団(日本船舶振興会)に勤務。現在、
広報チームリーダー。東海大学海洋学部非常勤講師。海上保安体制、
現代海賊問題などに詳しい。著作に『天気で読む日本地図』『海の
テロリズム』『日本の国境』など。

「2021年 『新世界 海賊の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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