- Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004201175
感想・レビュー・書評
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顕密仏教を中心とした「寺社勢力」に焦点を当てて日本中世社会を描く日本中世史の古典的名著ともいえる作品。著者の黒田俊雄が提唱し、日本中世史の定説的存在となっている「権門体制論」の良き入門書ともなっている。
本書の中で、嗷訴の際に最初はハプニングで神輿を捨てて逃げたのが、かえって朝廷が神慮をおそれ要求にも譲歩し、神輿を造り替えて奉送することがあってから、神輿を「振捨て奉る」のが常套手段になったが、朝廷も対抗策を考え、神輿・神木を丁重に奉安する場所ともったいぶった作法をつくり出し、それが先例となって嗷訴が儀式化していったというエピソードが非常に興味深かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
仏教が日本に来た時は国家護持のために存在していた仏教が室町時代・戦国時代あたりになると独立性の高い勢力となっていることが不思議だったのだけど、この本を読むとその答えが少しだけ理解できたように思えた。
また、日本の仏教でも革新運動にあたる運動があったことを初めて知った。 -
非常に分かりやすく書かれており、仏教に対する認識が変わった。
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KT2a
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13/08/21 興味深く読めた。
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最後のほうに、明治以降の国家神道政策によって、中世の宗教関連について歪んだ形で教育がなされたという下りが衝撃的だった。
顕密体制論の鮮烈さは、歪んだ教育によりさらに鮮烈なものと感じたのだろう。
何回でもしっかりと読みたい本です。 -
半年前に購入。
が、8割読んで損切り。
古代~中世、寺社を動かしていたのは坊主だけではない。
宗教的な部分と世俗的な部分が同居している。
基本的に僧侶に子供はいないから、新しく別の身分の人が僧侶にならなきゃ存続できない組織なのだからそりゃそうか。と思った記憶が。 -
宗教についての本で内容としては難しです……