- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004202363
作品紹介・あらすじ
「三時間待ちの三分診療」から患者のたらい回し、薬漬けまで、医者と医療に対する不信・批判が世にあふれている。病める医療に処方箋はないのか?著者は現代医学の光と影を冷静に見きわめ、がん・心臓病など慢性病主流時代にふさわしい医療観が未確立であることを強調した上で、患者の権利の尊重と病院万能の発想からの脱却を訴える。
感想・レビュー・書評
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疾病構造や家族の変化への対応、末期・慢性患者のケアの問題など、当時から現在にも通じる医療の現状を医師の立場から語っている。
他の医師の言葉として「先生が本当に自分で治したと思うのは何人か?」という質問への回答が印象的だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医療について語った一冊。
1983年初版発行なので、今となっては常識となっているがん告知やインフォームドコンセントなどはまだないものの、当時から変わらずに問題となっていることがあることが確認できた。 -
インフォームド・コンセントという言葉が広く人口に膾炙する前に刊行された、医者と患者との関係や、病院のあり方について基本的な問題を考察している本です。
著者は、人体には現在の医学でも分からないことが多く、けっして医者一人の力で完全に病気から回復することができるわけではないと指摘しています。そして、医者の側の権威主義的な態度を批判するとともに、患者の側にも医学のこうしたあり方を啓蒙する必要を感じているようです。
また、情報の公開については、その重要性を指摘するとともに、患者の側も医者とともに治療に参加するという意識が必要になってくることや、医者も情報を知らせることで責任を患者に押し付けるような態度をとることがあってはならないと戒めています。 -
「三時間待ちの三分診療」から患者のたらい回し、薬漬けまで、医者と医療に対する不信、批判が世にあふれている。病める医療に処方等はないのか?著者は現代医学の光と影を冷静に見きわめ、がん・心臓病など慢性病主流時代にふさわしい医療観が未確立であることを強調した上で、患者の権利の尊重と病院万能の発送からの脱却を訴える。(「BOOK」データベースより)