心病める人たち: 開かれた精神医療へ (岩波新書 新赤版 122)

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004301226

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  • 過去、精神病棟で行われていた恐るべき対応の真実、そこから変わることなく大きくなっていった日本の精神医療の過程などが”ひらかれた精神医療”を目指し奮闘する著者の実体験を交えて語られます。

  • 職場の友だちに借りて読んだ一冊。
    勤務先の精神病院についての描写もあり、興味深く読んだ。


    開かれた、とは地域の人々に開かれているという意味。
    確かに自分の年代であっても、昔の方が普通に生活の中で精神疾患をもつ方々と触れ合っていたと感じる。
    「凶悪犯罪→精神科通院歴あり」のようなパターンが妙に目立つ近年、精神障害者が地域で受け入れられるためには困難も多いことだろう。
    勤務先の病院でも、既に何十年と入院生活を続けている患者が相当数存在している。


    この本が出版されて18年もの時を経ているにもかかわらず、未だ開放の現状はこの本に書かれているものと大差ない。
    制度が変わっても、政治が変わっても、一度人々の心底にこびりついた偏見は根強い。
    今後の医療・福祉を担っていく自分たちには決して他人事ではない課題であると思う。

  • ライムスター宇多丸師匠の父上の著書。
    師匠の文章の上手さは父親譲りだったのかと思うほど読みやすく良い文章。

    閉ざされた精神医療を偏見の無い開かれた医療にするため奮迅した著者の様子が読める。
    著者が群馬県太田市に三枚橋病院を開院したのが師匠が生まれる前年のこと。

    さぞかし苦労したのだろうな。

  • 言われてみれば当然なのだけれども病気にも病院にも様々な歴史があって、その中には善意も悪意も正しい事も間違った事もあって、暗中模索、試行錯誤を繰り返して今にいたるのだなと思った。

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