インターネットが変える世界 (岩波新書)

  • 54人登録
  • 3.53評価
    • (5)
    • (1)
    • (9)
    • (2)
    • (0)
  • 6レビュー
  • 岩波書店 (1996年2月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304326

インターネットが変える世界 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • インターネットは、1969年にスタートした。
    「核戦争が起きても確保できる通信手段の開発」が目的。
    道具を所有することと、
    それを使いこなすこととは同じではない。

    conviviality のための道具:共諭的な道具
    「宴会気分」「陽気さ」「みんなで一緒にいきいき楽しい」
    「みんなでワイワイがやがやと楽しい。」
    「自律共生」「自立共生」

    「科学上の発見は、少なくとも二つの相反する利用の仕方が
    あることを認識するだけでいいのだ。
    一つのやり方は、機能の専門化と価値の制度化と
    権力の集中をもたらし、
    人々を官僚制と機械の付属物に変えてしまう。
    もう一つのやり方は、
    それぞれの人間の能力と管理と自発性の範囲を拡大する。
    そしてその範囲は、他の個人の同じ範囲での
    機能と自由の要求によってのみ制限される。」イワン・イリイチ

    正しくコンピュータを使えば、
    新しいコミュニティをつくることもできる。
    UNIXは、いくら計画を立ててマネジメント
    してもうまくいかなかかったが、
    試しに開発者に責任を与え、
    好き勝手にいじらせたらできあがった。

    コンピュータネットワークは、
    コンピュータをつなぐものではなく、
    人間をつなぐものである。

    そして、それは、分散処理をすることであった。
    どこかに中心となるコンピュータがあり、
    そこが全ての情報をまとめて処理し、末端に返すのではなく、
    対等な立場でつき合えるコンピュータ同士が、
    互いに必要な情報を必要に応じてやりとりする。

    従来と違う価値観や行動様式を伝える。
    問いかけに対して知っている人が応え、
    みんなで知識を共有するコミュニティ。

    我々はまだコンピュータで文書を扱うことになれていないのだ。
    文書を作成する過程では、コンピュータを使っているものの、
    最終的には印刷物でしかその成果を管理してないことが圧倒的に多い。

    インターネットが、アメリカで爆発した背景には、
    英語の世界は単語と単語の間に空白があるということ
    を忘れるわけにはいかない。

    「サイバースペース cyberspace」
    SF作家 ウイリアム・ギブスン
     
    「リサイクル運動のブームが、
    廃品回収業を廃業に追い込み、
    結果としてリサイクルがすすまなくなる。
    ソフトウエアーを収入の糧としようと思っている横で、
    質の高いものが無償で世界に公開されるのは、困る。」
    基本は、アマチュアリズムとプロ意識の違いとなるであろう。

    インターネットの特徴
    (1)新しい形態のコミュニケーションが、
    わたしたちに新しい人間のつきあいをもたらすこと

    (2)ディジタル情報を容易に共有することができるため、
    仕事の効率が飛躍的に向上する。
    「ほしいものをつくること」「壁を取り去ること」
    power to the people

    インターネットは、使えば使うほど、
    ディスプレイの向こうで我々に相手をするのが、
    まさに我々と同じ人間であることが実感される。

    等身大であって、世界大の技術。
    インターネットという道具が社会にとって
    なにをもたらす可能性を持っているのか。
    誰がどんなことを思い、
    なにを感じながらインターネットを作り上げてきたのか。
    なによりもそこには人と人とのコミュニティがあり、文化がある。

  • ソ連の人工衛星の打ち上げ成功が、アメリカの科学技術の進展に役立ったのは、興味深い。
    技術の飛躍のきっかけが、戦争でないのがうれしい。
    ただし、冷戦というのは、隠れた戦争なのだろうか。

    中国が有人人工衛星の打ち上げに成功しても、日本の科学技術予算が増えないのは不思議だ。
    50年の歴史の上に、インタネットがあることがわかる。
    これをどのように使うかは、それぞれの課題だという〆もそのとおりだと思った。

  • [ 内容 ]
    大ブームを巻き起こしているインターネット。
    しかし、その実力や私たちの社会に与える影響は、どれほど明らかにされているだろうか。
    草創期からネットワークを育ててきた人々の思想と行動に焦点をあてつつ、政策的課題との関連、活動の現状・インパクトなどを検証し、その可能性と日本が抱える問題点をあますところなく伝える。

    [ 目次 ]
    第1章 「つなぐこと」に魅せられた世代
    第2章 インターネットとは何か
    第3章 インターネットブームと政策課題
    第4章 インターネットと情報化のゆくえ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 日本におけるインターネット黎明期に多数出たインターネットの新書の中で、群を抜いて秀逸である。つまり、15年近くたった今でも読み返す必要に迫られるほど「インターネット」についての真髄に迫っている。特に、そのヒストリーの評価において、ハッカー文化が支えたことに加え、冷戦当時の官僚が1957年(スプートニックショック)以降、既得権益を守りながらも上手にパケット通信の研究を温存させ、それを、「オープン」な場で盛り上げていく素地を作り上げていく様がわかりやすく解説されている。最終的に一種のインフラとしての「the Internet」が体を成すまでの、「文化」的側面および、「政治」的側面を、ここまで上手に、一般の人にもわかり易くまとめた新書は、他に出会ったことがない。現在は絶版のようだが、復刊増刷を強く望む一冊である。

  • (2003.12.28読了)(2001.04.23購入)
    「本書で私たちが目指したのは、インターネットというシステムを歴史の流れの中に位置付け、等身大の人と人とをつなぐ、地球大の新しいネットワークの息吹を伝え、それが我々の世界をどのように変革するのか、あるいはしないのかを検証することである。」(ⅰ頁)
    インターネットは1969年にスタートしたARPAネットプロジェクトから生まれた。「核戦争が起きても確保できる通信手段の開発」が目的であった。
    70年代から80年代にかけて、研究者のネットワークとして徐々に普及してきた。
    その後のインターネットを今日の形に築いてきたのは、米国防総省でも、コンピュータや通信機器のメーカーでもない。その価値と使い道を積極的に見出し、自ら技術開発までやってのけた新しいタイプのユーザーたちなのである。

    本の章立ては以下の通りです。
    ・「つなぐこと」に魅せられた世代
    ・インターネットとは何か
    ・インターネットブームと政策課題
    ・インターネットと情報化のゆくえ

    ●電子メール、メーリングリスト(23頁)
    コンピュータネットワークは、コンピュータをつなぐものではなく、人間をつなぐものなのである。使い始めたユーザーたちはこう実感した。電子メールやメーリングリストは、電話とは全く違う密度の濃さで人々を結びつけ、異なる大学、組織の人間同士のコラボレーション(協調作業)を容易にし、生産性を高めることにつながった
    ●震災時のインターネット(48頁)
    第2章では、1995年1月17日の阪神・淡路大震災の際のインターネットの利用のされ方が述べてあります。

    いまだに、インターネットには新機能が搭載されて、利用が促進されています。15年前はどうだったのか、振り返ってみるのもいいかもしれません。

    著者 古瀬幸広(ふるせ・ゆきひろ)
    1960年奈良県生まれ
    東京大学文学部卒業
    卒業後はフリーランスとして活動
    1995年、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主任研究員
    主な著書、『ワープロここが不思議』(講談社ブルーバックス)『インターネットが変える世界』(共著、岩波新書)
    著者 広瀬克哉(ひろせ・かつや)
    1958年、奈良県生まれ
    1981年、東京大学法学部卒業
    1987年、東京大学大学院博士課程修了(法学博士)
    専攻は行政学/地方自治
    最近の主なテーマは電子自治体
    (2010年1月20日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    大ブームを巻き起こしているインターネット。しかし、その実力や私たちの社会に与える影響は、どれほど明らかにされているだろうか。草創期からネットワークを育ててきた人々の思想と行動に焦点をあてつつ、政策的課題との関連、活動の現状・インパクトなどを検証し、その可能性と日本が抱える問題点をあますところなく伝える。

全6件中 1 - 6件を表示

古瀬幸広の作品

インターネットが変える世界 (岩波新書)に関連するまとめ

インターネットが変える世界 (岩波新書)はこんな本です

インターネットが変える世界 (岩波新書)を本棚に登録しているひと

インターネットが変える世界 (岩波新書)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

インターネットが変える世界 (岩波新書)を本棚に「積読」で登録しているひと

インターネットが変える世界 (岩波新書)の作品紹介

大ブームを巻き起こしているインターネット。しかし、その実力や私たちの社会に与える影響は、どれほど明らかにされているだろうか。草創期からネットワークを育ててきた人々の思想と行動に焦点をあてつつ、政策的課題との関連、活動の現状・インパクトなどを検証し、その可能性と日本が抱える問題点をあますところなく伝える。

ツイートする