特捜検察 (岩波新書 新赤版 524)

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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004305248

作品紹介・あらすじ

政財界中枢の汚職や脱税を追及する東京地検特捜部。「巨悪」をあばく検事集団の活躍はしばしば脚光を浴び、はなばなしく映る。しかし、内実は苦闘の連続で、組織は浮沈をくりかえしてきた。リクルート事件、ゼネコン汚職事件を密着取材した敏腕ジャーナリストが、戦後すぐの特捜部成立から現在にいたる足跡をヴィヴィッドに描く。

感想・レビュー・書評

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  • 知っているようで意外と知らない地検特捜部の活躍振りをロッキード事件を中心に描きつつ、特捜部誕生のきっかけとなった昭和電工事件、また評判を落とした佐川急便事件からリクルート事件、ゼネコン汚職事件、総会屋利益供与事件などを通じて、特捜検事の正義に対する姿勢の真摯さと同時に一組織として正義を貫くことの難しさも同時に感じられました。近時は政界ではなく経済界を相手にした事案が活発な理由がここに垣間見えるかもしれません。

  • [ 内容 ]
    政財界中枢の汚職や脱税を追及する東京地検特捜部。
    「巨悪」をあばく検事集団の活躍はしばしば脚光を浴び、はなばなしく映る。
    しかし、内実は苦闘の連続で、組織は浮沈をくりかえしてきた。
    リクルート事件、ゼネコン汚職事件を密着取材した敏腕ジャーナリストが、戦後すぐの特捜部成立から現在にいたる足跡をヴィヴィッドに描く。

    [ 目次 ]
    1 日本の黒幕
    2 首相の犯罪
    3 特捜部の誕生
    4 国滅ぶとも
    5 不透明な国家

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    [ 参考となる書評 ]

  • 特捜部の誕生、ロッキード事件、リクルート事件など特捜検察の主要史を振り返る。第3章の特捜部の誕生が一番印象に残った。この本から読み取れることは特捜検察は出発点から明確な理念に貫かれているというよりはその時々の必要性や成果によって存在を揺さぶられながら一つの典型的な官僚機構として存在してきたことがよくわかる。歴史的経緯から考えれば時に恣意的に暴走するようになったことも決して不思議ではないという印象だ。

  • 検察にとっての正義(活躍)をリアルに語っている。

  •  魚住さんにしては突っ込みが足りないように感じたのは、現場の検事への取材がメインだからだと思う。思索型記者としては、もう少し高所からの視点が欲しかった。
     ロッキード事件あたりで終わってしまったので、ライブドアや佐藤優の事件について、改めて著してください。

  • ジャーナリスト・魚住さん関連

  • 諸事件の概要を、検察側の視点から掴める。
    坦々と述べられていくだけだが、検察がどういう仕組みになっているかということを簡単に理解できる。

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著者プロフィール

魚住 昭(うおずみ・あきら)
1951年熊本県生まれ。一橋大学法学部卒業後、共同通信社入社。司法記者として、主に東京地検特捜部、リクルート事件の取材にあたる。在職中、大本営参謀・瀬島龍三を描いた『沈黙のファイル』(共同通信社社会部編、共同通信社、のち新潮文庫)を著す。1996年退職後、フリージャーナリストとして活躍。2004年、『野中広務 差別と権力』(講談社)により講談社ノンフィクション賞受賞。2014年より城山三郎賞選考委員。その他の著書に『特捜検察』(岩波書店)、『特捜検察の闇』(文藝春秋)、『渡邉恒雄 メディアと権力』(講談社)、『国家とメディア 事件の真相に迫る』(筑摩書房)、『官僚とメディア』(角川書店)などがある。

「2021年 『出版と権力 講談社と野間家の一一〇年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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