中国文章家列伝 (岩波新書 新赤版 662)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306627

作品紹介・あらすじ

あるいは史書を著しあるいは詩文を作り、また画筆をとり、書に遊ぶ人びと-前漢の司馬遷から清代の鄭板橋・呉敬梓に至る雄大な中国文学の流れの中から十人の文章家を選び出して、その人と作品を縦横に語る。時の権力に対峙する者、背を向ける者、自立を目指す者、十様の生の軌跡が確かな輪郭で歴史の中に浮かび上がる。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルのまま。
    古代から近代にかけて10名のすごく有名な人からおそらく一般的日本人には馴染みのない人まで、書き手をピックアップし、それぞれの人生を20頁程度にまとめている。文章から、著者の中国の文章家愛を感じる。だがそれぞれの人物や文章について語るために、限られた頁数のなかでその技法の歴史や本人の先祖の話まででくるため、人名がこれでもかと羅列されており、正直あまり頭に入らなかった。

    この手の文人はだいたいパターンが似通っていて、優秀だが皮肉っぽかったり、政治にうとかったり、政治に嫌気がさして田舎にいったり。それでも政治に関わるとだいたい、上の人に物申して嫌われてとっ捕まったり、島流し的に放逐されたりして、貧乏になる。

    司馬遷の司馬談をはじめとし、父親が子供にしっかりと教育や経験を積ませて、彼らの人生が花開くというイメージも強かった。

    戯曲や小説というものが、中国において俗文学として軽蔑されてきたこと、その作者も偽名を使い、実際に書いた人物がだれかわからない事がおおいというのは興味深かった。

    儒林外史ってのは面白そうだな。読んでみたいと思った。

  • 元稹はマラリア(瘧)にかかっていたのか・・。
    時代背景、作家の生活背景は作品の理解の一助となると、改めて感じた。

  • [ 内容 ]
    あるいは史書を著しあるいは詩文を作り、また画筆をとり、書に遊ぶ人びと―前漢の司馬遷から清代の鄭板橋・呉敬梓に至る雄大な中国文学の流れの中から十人の文章家を選び出して、その人と作品を縦横に語る。
    時の権力に対峙する者、背を向ける者、自立を目指す者、十様の生の軌跡が確かな輪郭で歴史の中に浮かび上がる。

    [ 目次 ]
    第1章 危機を生きた文人(司馬遷―「発憤著書」の歴史家;孔融―偏屈な才子;〓@4BB4康―抗う竹林の隠者;顔之推―処世に徹した文人)
    第2章 快楽を求める文人(蘇東坡―逆境に動じぬ生の達人;楊維〓―「文妖」と呼ばれた快楽主義者;鄭板橋―自立する文人画家)
    第3章 物語世界の創造者(元〓@5DBA―中国最初の小説家;湯顕祖―大戯曲家の反骨精神;呉敬梓―気ままに生きた諷刺作家)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 「史記」をかいた司馬遷など、世界史の教科書に出てくる人から、鄭板橋など誰・・・?という人まで、文章家10人の生涯を短めにまとめたものです。

    大学で中国文学の講義をとってたから読んだ以外の何者でもない(笑)。

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著者プロフィール

中国文学者。国際日本文化研究センター名誉教授。07 年「トリックスター群像」で第10 回桑原武夫学芸賞受賞。主な著書に個人全訳「三国志演義」( 全4巻)「世説新語」( 全5巻)「水滸伝」( 全5巻) など。20 年5 月逝去。

「2021年 『史記・三国志英雄列伝 戦いでたどる勇者たちの歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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