- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004307518
作品紹介・あらすじ
「喜劇王」エノケンこと榎本健一は庶民の生まれ、軽妙な動きで観客を魅了した。「笑の王国」を率いた古川ロッパは華族の家柄、声帯模写で人気を博す。華やかなレビュー、しゃれた寸劇、パロディにナンセンス・ギャグ…浅草で花開き丸の内を席巻した東京喜劇の昭和を、対照的な二人の喜劇人の、光と影に彩られた足跡をたどりながら綴る。
感想・レビュー・書評
-
全く接したことのない世代だが、2人とも偉大で、それだからこそ悲しい最後を迎えなければいけなかったことが寂しい
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
喜劇人の栄光と悲惨、というお話だが、有名無名を問わず、こういう人生を送った喜劇人は多いのだろう。昭和前半の日本を代表するこの二人、今でも残された映像である程度その魅力を伺い知ることのできるだけに、その悲しさがいっそう際立つ。
-
残念ながら彼ら2人は名前だけしか知りません。
ですが、すごい人だったのは理解できました。
たといそれが戦時中でも。
笑いは敵、といわれようが人は生きるにおいては
笑顔が必要なのです。
笑いがなければ人は荒むので。
ですが、そんな二人も戦後の時代の
犠牲になってしまいました。
特にある人のその後は涙を誘いますよ。
当時のある医療器具なんか
決して性能のいいものではないので
体を傷だらけにしたのです。
二人に言えるのはその最期は
あまりにも悲しすぎたということです。 -
001.初、並、カバスレ、帯なし
2011.12/22.イオンモール鈴鹿BF -
昭和の喜劇王・榎本健一と古川ロッパのことごとく対照的な生き様が面白い。この本読む限り、個人的にはロッパの方にシンパシー感じる。
古川ロッパの映画はまだ見たことがないんだけど、去年早稲田の演劇博物館でやってた回顧展がよかった。 -
「浅草最終出口」を読んで、この世界をもっと判りたいな、と思ったのがきっかけで、矢野誠一著のこの岩波新書を読んだ。この時代について基本的なことは判る。しかし、著者の文章になんら熱意を感じない。
エノケンとロッパの出自の違いにこだわるのは判るが、芸の範囲で二人がそこに確執を持ち続けていた、という前提に立って書かれている。その点についてはなんら検証されてないので、この著者に対してはすでに反応する気もない。文章も拙い。
とはいえ、時代についての基礎は判るので勉強になった。もっといい本を探そう。
そもそも文章にも章立てにも、著者の熱意がぜんぜん感じない。岩波もこういう本を出してはいけない。
愛のないものは読んでいて面白くもないし、何も感じない。