幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)

  • 389人登録
  • 3.47評価
    • (13)
    • (43)
    • (65)
    • (5)
    • (2)
  • 55レビュー
著者 : 井上勝生
  • 岩波書店 (2006年11月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310426

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
ヘミングウェイ
フランツ・カフカ
三島 由紀夫
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 岩波のシリーズモノだが、帯に「維新史を書き直す意欲作」とあるように、反薩長史観的でこれまでの通説に異議を唱える内容になっている。ラストは孝明天皇の「神国思想」を叩いて終了。岩波らしいと言えばらしいが。

  • タイトルどおり幕末から明治維新までを記載した本。黒船来航からの通俗的な歴史の解釈としては、諸外国の来航に幕府が対応できず、代わりに薩長土肥等の維新関係諸藩が有効に対応した結果、大政奉還に至ったという物があるが、そうではなく、幕府においても、林全権など有能な能吏が諸外国に対して毅然とした対応を取ったとのことである。いかにこれまでの歴史の解釈が、維新政府にとって都合の良いようになされてきたのかがわかる。一方で、京都の公家側は改革派もいたもののよくわからない観念に振り回されており、どうしようも無いことがわかる。

  • 最後の章で力つきたまま何ヶ月も経ってしまった。あとがきを読んだ所でひとまず読了とする。いつか再読しよう。

  • 2006年刊。著者は北海道大学教授。岩波新書近現代史S第1巻はペリー来航~西南戦争期まで。◆なかなか興味深い書。特に和親条約・修好通商条約の交渉過程、条約における日本のメリット(結果的なものもあるが)を丁寧に解説する点だ。しかも、米ロなど列強毎の対応の差なども解説されており痺れる中身。◇加え、全体を通じ、幕閣・雄藩・公家・天皇・志士など多面的視点から説明されるのも良。結果、偏った解釈が避けられ、読み進めると、幕末の視野が薩長・天皇を善、幕府を悪という単純な図式から開放されていることに気付かされる書なのだ。

  • 東南アジア正解の情勢を見据え黒船来航から明治維新を書いた通史です
    最新研究で幕府対応が意図的にお粗末に書かれた従来の歴史と赴きが異なります

  • 吉田松陰なんて、ぜんぜん出てこないよ

  • <目次>
    はじめに
    第1章  江戸湾の外交
    第2章  尊攘・討幕の時代
    第3章  開港と日本社会
    第4章  近代国家の誕生
    第5章  「脱アジア」への道
    おわりに
    <内容>
    岩波新書の歴史シリーズの近現代史編の第1巻。購入は2006年だが、たっぷりと醸造していました…。
    しかし、江戸時代の社会の成熟を評価し、尊攘派の理論が「感情」以外に何もない、幕府側の方が大義名分もあったとする考えや、明治政府への従来の評価=近代国家を作り上げた、も一方的で、成熟していた農村社会を「西洋」の近代国家にするために犠牲にしていった(それも薩長閥の考えていた皮相的な西洋近代国家観で)ことがわかった。
    江戸時代のままでの「東洋的な近代化」も可能だったことが見えてくると、現代の西洋的な資本主義の限界に対しての答えが見えてくるかもしれない。

  • 読了。

  • 近現代史の勉強会のために読んだ本。

    高校時代までに習った日本史とはだいぶ描かれ方が違い、開国に対する幕府の姿勢のイメージがだいぶ変わった。
    近現代史を勉強し直すには、ボリュームも含めておすすめ。

  • 岩波新書の「シリーズ日本近現代史」は吉見俊哉『ポスト戦後社会』,成田龍一『大正デモクラシー』についで3冊目。
    先の読書日記でも書いているが,北海道の近代化について勉強し,さらにはその内容で講義をするにあたって,日本自体の近代化についての知識不足を痛感し,急いで読んだ1冊。このシリーズは岩波らしい著者の選出で,一般的な広範な知識の伝達よりもより突っ込んだ歴史の本質を追究するようなところが面白い。といいつつ,先に読んだ2冊はその特徴故にか,いまいちな読書感だったのに対し,本書はなかなか楽しめました。
    私は西川長夫氏の近代国家論で日本の近代化について知った気でいましたが,改めて読み返してみると,細かい史実についてはほとんど説明がなく,これでは学生には説明できないし,自分自身もそうした細かい史実の知識がいかに欠落しているかを思い知った次第。

    はじめに——喜望峰から江戸湾へ
    第1章 江戸湾の外交
    第2章 夷攘・討幕の時代
    第3章 開港と日本社会
    第4章 近代国家の誕生
    第5章 「脱アジア」への道
    おわりに

    最近の歴史学の特徴ではありますが,本書の特徴は,ヨーロッパの近代化に比べ,日本の近代化は開国・文明開化という形で急速に進んだのが特徴ですが,それを時代の断絶としてではなく,なるべく連続性のなかで捉えようとするところにあります。
    また,欧米列強による強制的な開国として捉えるのでもなく,日本なりの正統性を持った対等な立場を貫こうとする外交が行われた事実も強調しています。その一方では,章のタイトルがあまりにも一般的な割にはそれ自体については詳しい解説がなされていないのも特徴。特に後半の「近代国家」というものが日本では具体的にどのような形を成したのかとか,「脱アジア」とは何かについては説明が不足しているような気がする。
    ただ,著者なりのこの時代の理解はとても説得的で魅力的でした。著者がたまたま札幌農学校に関する論文も書いていたことも,今の私にとってはちょうどよかったのかもしれません。巻末の年表も便利です。

全55件中 1 - 10件を表示

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)に関連する談話室の質問

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)に関連するまとめ

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

幕末・維新―シリーズ日本近現代史〈1〉 (岩波新書)の作品紹介

黒船来航から、明治維新へ-激しく揺れ動いた幕末・維新とはどういう時代だったのか。東アジア世界に視点をすえ、開国から西南戦争までを最新の研究成果をとりいれて描く新しい通史。従来から「屈服」したと言われてきた幕末の外交を再評価し、それが成熟した伝統社会に基づくものであることを明らかにする。維新史を書き直す意欲作。

ツイートする