幕末・維新: シリーズ 日本近現代史 1 (岩波新書 新赤版 1042 シリーズ日本近現代史 1)
- 岩波書店 (2006年11月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004310426
感想・レビュー・書評
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幕末から維新前後の歴史をざっくり復習する感じの1冊だが、ペリー来航以来の幕府の外交、政治というのは、欧米や中国、ロシアなど各国間の事情と日本の地政学的価値に影響されながらも、従来持っていた印象より柔軟かつ理論的で、慎重に筋の通った言い分をしっかり伝えていたのだと改めて思った。
個人的に興味深かったのは、江戸末期の一揆の元気の良さ。新政府になって、相当厳しく処罰するようになったことを考えると、現代日本の政治に対する市民の軟弱さというのは、やはりこのあたりから始まってしまったのかという印象を持った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書のおわりにこう記されている。『幕末日本の大方が攘夷で湧きたっており、その中心に天皇・朝廷がいたという神国思想や大国主義で色揚げされた物語こそ、本文で述べたように、「無稽の謬説」の一つであった。』この謬説が、このあといく度かの戦争による多くの悲劇を生み出していくのである。この謬説は誰が作り、なぜのちの世まで連綿と流布し続けたのであろうか。
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近現代史にはまって、いろいろな本を読んできた。
また一冊手に取った。
黒船来航、開国へ向かうわけだが、しっかりと交渉している。
それに引き替え、今の政治家は。。。 -
社会文化史課題
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幕末・維新のざっくりとした理解が深まり、また通説に対して新たな捉え方を数多く提示しており、歴史認識や物事を多角的な視点から捉える必要性を再認識させてくれた一冊。興味ある人物や歴史認識の関心を高めるきっかけを提示してくれ、これをきっかけに個々の人物や歴史について、より一層理解を深めていきたい。
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幕末~西南戦争
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ちょっと読みづらかったです。が、なんとなく理解していた歴史感よりもちょっと違って面白かったです。
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新幹線においてきましたorz また買って読みます。
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明治維新は、全くの革命ではない。<br /><br />江戸時代末期の経済の発展があればこそ、その後の貿易の発展があった。<br />民衆からの訴え、合議制度の発達、一揆などにより、民主主義への地ならしがされていた。<br /><br />当時の幕府の外交は国力、軍事力、経済力、国際情勢を踏まえた現実的な判断であった。海外情報をオランダや中国経由で的確に把握していたことも驚きである。<br /><br />維新期の様々な戦乱は攘夷派・開国派の複雑な政治的駆け引きによって巻き起こされたものである。明治政府の政策は必ずしも素晴らしいものばかりでなく、民衆や貴族・士族(華族)に大きな負担を強いるものであり、多数の大規模一揆が発生している。<br /><br />これまでの「江戸時代=暗黒」「明治時代=開明」という単純な図式に当てはめるのは大きな間違いである。