アジア・太平洋戦争: シリーズ 日本近現代史 6 (岩波新書 新赤版 1047 シリーズ日本近現代史 6)
- 岩波書店 (2007年8月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004310471
作品紹介・あらすじ
マレー半島上陸と真珠湾攻撃によって開始された「アジア・太平洋戦争」。なぜ開戦を回避できず、長期化したのか。兵士や銃後の人々、アジアの民衆は、総力戦をいかに生き、死んでいったのか。矛盾を抱えて強行され、日本とアジアに深い傷跡を残した総力戦の諸相を描きながら、日米交渉から無条件降伏までの五年間をたどる。
感想・レビュー・書評
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一言で言えば「左」の立場であろう。戦争責任という言葉が多く出てくるし、遠まわしながら天皇の戦争責任も問うているようである。責められるのは専ら指導者層と軍の中堅幕僚であり、メディアや国民は統制・扇動される対象として触れられるのみである。宣戦布告の不備を含め国際法上の違法性も挙げられている。しかしそういう本だという前提で読めば、コンパクトながら内容が詰まっている上、新書には珍しく個別記述に出典がまめに明示されており、イデオロギー書でもない。特に筆者のバックグラウンドが社会学だからか、総力戦に伴う小作農・労働者・女性といった従来の「下流階級」の経済力・地位の相対的向上、配給制に伴う格差の下方平準化、という指摘は他ではあまり見たことがなかった。
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新書ながら、アジア太平洋戦争の主要な戦いは押さえられており、銃後社会の状況もところどころで交えているのが本書の良いところである。
敗戦色が強くなってくると、国民、特に夫や息子を戦地に送った女性は本音と建前を使い分けていた。
ルーズベルトの戦争責任についてはあっさり切り捨てている。 -
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太平洋(大東亜)戦争時のことが事細かに書かれており、この特定の時期を学ぶにはこれで足りると思う。人によっては左寄りといる人がいるかもしれないと思った。だが、資料も交え十分な一冊だと僕は思う。
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大学受験の浪人生で日本史選択の者です。戦争の時代の感覚を養うことを目的にこの本を読みました。「ふむふむ」と読みましたがいざ説明しようとするとできない状態でした。難しくて9割方は理解できてない気がします。
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「日本軍兵士」をきっかけに、吉田裕先生の本で改めて戦争を勉強しようシリーズ。これは大学時代に一度授業の一環で読んだ本を、改めて読み直したもの。
日中戦争から含めた「アジア・太平洋戦争」を通して知るのに素晴らしく適した本。「日本軍兵士」をミクロな視点とすれば、この本はマクロな視点。「日本軍兵士」を読んだ人は、是非この本も読んでほしい。 -
日中戦争と日米戦争を分離すべきではなく、セットで考えるべきという立場。だからこその書名なのだろうが、アジアと太平洋に中黒入れるのは分離的と看做される可能性があるとかナントカ。岩波は中黒を入れる派なので、それに従っただけなのかもしれないが。そもそもこの呼称は教科書にも採用されていないらしく、一部のアカデミズム用語?でしかないという冷淡な意見もあるようだが。
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真珠湾攻撃の2日前に独軍が後退始めてるの気づこうよ。。。