悪あがきのすすめ (岩波新書 新赤版 1079)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004310792

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    何とも息苦しく、生きにくい時代がやってきた。
    そんな世の中に抗おうとすれば、どうしても「悪あがき」になってしまう。
    身をすり減らさずに、効果的に相手と「闘う」にはどうしたらよいのか。
    何があっても「へこたれない子」だった辛さんが、楽しく悪あがきを続けるコツを伝授する、元気の湧き出るエッセイ。

    [ 目次 ]
    1 悪人礼賛!
    2 私の悪あがき人生
    3 悪あがきは孤立しない
    4 泣き寝入りをのりこえて
    5 悪あがきにもコツがある
    6 真剣に、そして一緒に楽しんで

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • きっちり読もうとするとけっこうきつい話もある本だと思います。
    さらっととりあえず読んだという感じ。
    タメになるし、視野を広げるためにも読んでおくといいと思うのだけれど、心が弱いときに読むと折れそうになるなぁと。
    悪あがきをしないと変わらないというのは本当にそうだと思う。
    物わかりがいい振りをしてしまう私には痛い話ですわ。

  • ずいぶん前に読んだ新書。

    辛さんからの強烈なパワーがもらえます!!

  • 「悪の根元としてもっとも悪しざまにののしられ、価値を剥奪されている存在とはなにか。結局のところ、それは「弱いということ」ではないだろうか。」

     なぜ、弱さが疎まれるか。それは、弱さは人の進歩を妨げると考えられているからだ。その考えの元は弱肉強食の野生であり、自然淘汰の自然になる。人間を生物ととらえた場合、弱きものは消え行く宿命にある。
     それでは、正しさはなぜ、弱さを守ろうとするのか。それは僕たちが人間でいるためだ。ほとんどの人は善良な市民だから、弱さという価値を剥奪しようなんて考えてもいない。けれども、強く生きるための代償が弱さの剥奪なのならば、誰しもが迷うことなく弱さから目をそらすだろう。
     
    「世間が許そうと、私の中の「人間」が決して許さないのだ」
     

  • 自分の箱から脱出しろ

  • 。「あきらめない」「へこたれない」で自分を貫き通す秘訣を公開した本。

    初めの辺りは思わず笑みがこぼれるほどからっとした内容、それ以降はじっくり考えさせられる内容だった。

    「悪あがき」というのは従来はみっともないイメージだ。辛さん自身の行動や、さまざまな地域の、元気な、息の長い市民運動を具体的な紹介から「じたばたしているとそのうち何かがつかめてくる」ことを教わった。

    運動をする人は総じて明るい。初めは戦いの素人だからじたばたはするけれど、動き出すと人とのつながりから思わぬ智恵が生まれ、元気が出る。かならずしもうまくいく訳でもないが、少なくともじたばたしないよりはましだ。肩肘を張らない運動の勧めだ。

    しばらくアメリカでも活動していたそうだが、「自分の生まれた場所で戦わなくては」と思ったそうだ。アメリカにも拠点を置き被差別日系のネットワークを秋から始めるとのこと。

            www.shinsugok.com

    作成日時 2007年08月26日 03:51

  • 朝鮮の人の著者が、自身の経験や、歴史上の事実をふまえて、長い期間物事に取り込むことの大切さを説いている。その行為を、この著者は悪あがきという言葉を借りて表している。

    一番印象的だったのは、いじめに関して述べられていたところ。いじめられている友達を助けないと答えた子どもたちに対して、大人が言うべき言葉は、「ごめんね」だと述べているところである。大人が弱者を排除する姿を子ども達に見せていることが問題であるというのである。

    自分はこの意見に賛成である。
    物事には必ず、因果関係がある。
    原因を正さない限り、結果は変わらないのである。

    著書から話が反れるので、これ以上はやめる。

  • 衝撃<br>
    苦しくても生きていくことには<br>
    意味があった

  • 辛 淑玉のエネルギッシュさには圧倒されるなあ。

  • 世の中には大変な思いをしている人がたくさんいる。<BR>そしてそこに当事者意識を持つことが出来る人が、少なからずいる。<BR>私も、色々なことに当事者意識を持てるようになりたい。<BR>心がけ次第。多分。だけど、それって楽なことじゃない。責任を持つことって。<BR><BR>だけど、悪あがきを出来るような、そんなかっこいい人間になりたいなぁ。<Br><Br>やれることして、やれることからして、思考停止の世の中から抜け出して、生きていかなくては。<Br><Br><BR>


    ところで冒頭から。。。共感。(笑)<BR>姜 尚中と仕事で一緒になったという冒頭エピソード<BR>「姜さんが「六カ国協議が」と言おうが、「お腹がすいた」と言おうが、話の中身には関係なく、なんだか懺悔室で神父様のお言葉を聞いているような、ありがたい気持ちになってくる。」<Br><Br>ねぇ。姜 尚中。低音かっこ良いし!(笑)

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著者プロフィール

1959年、東京都生まれ。在日コリアン三世。小中高と一貫して不登校をつづけ、かたわら6歳のときからラベルの糊付け、ヤクルト配達、新聞配達、皿洗い、パン屋のレジ、焼き肉屋、モデル……などあまたの職業を経験する。26歳のとき、人材育成コンサルタント会社「香科舎」を設立、同社代表。また盗聴法反対や石原慎太郎都知事の「三国人」発言問題など、多数の社会運動に積極的にかかわっている。ラジオやテレビなどでの発言も多い。著書に『強きを助け、弱気をくじく男たち!』(講談社)、『在日コリアンの胸のうち』(光文社)、『女が会社で』(マガジンハウス)ほか。

「2001年 『女に選ばれる男たち 男社会を変える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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