ポジティヴ・アクション――「法による平等」の技法 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313304

作品紹介・あらすじ

政治・雇用・教育等における差別や格差を解消し、多様な人びとの実質的な平等を確保する手法、ポジティヴ・アクション(積極的格差是正措置)。日本は導入に遅れ、とくに男女間の社会的・経済的格差の解消が国際機関からも求められている。変わらない構造を変えることは可能か。各国の状況を紹介し、日本の選択肢を見据える。

感想・レビュー・書評

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  • 日本では一般的に導入に否定的な風潮だが、世界的にみると思っていた以上に普及していると感じる。

    もちろん導入には弊害もあるわけで、そのような視点も考慮しなければならない。このあたりは法哲学の議論と絡めながら理解を深めたい。

  • 人権及び民主主義の思想に、ポジティブアクションがどのように位置づけられるか、その原理的な検討が行われている。ポジティブアクションについては、様々なレベルでの批判的な言説があるだけに、それについて歴史的にも原理的にもきちんと理解しておく必要があると思う。そういった意味でこうした本は大事だと思う。いかにも学者の書いた文章という風で、イマドキの新書としては時流に合わないが、本来新書とはこういうものではなかったかと思わなくもない。

  •  ポジティブアクションを、憲法学的視座を中心に、政策面からも批判的検討を加えながら男女平等参画への方法を提示する、辻村先生入魂の一冊。

     正直なところ、比較法が中心で、特に先生の専門とするフランス憲法学あたりはかなり話が細かくなっていて、難しく感じた。当たり前かもしれないけれども、憲法学的な視点からの記述が多い。

     その一方で政策論は、ある程度幅広く触れられてはいるものの、少々検討が浅いのでは、と感じるところが少なくなかった。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:367.2//Ts44

  • [図書館]
    立ち読み:2011/11/20

  • ポジティヴ・アクションについて、各国の制度、我が国の現状、憲法上の問題の検討など、よくまとまっていて、この問題を考えるうえでとても参考になる。しかし、個人的には、筆者の左翼的な論調は肌に合わなかった。

  • アメリカのアファーマティブ・アクションのことは聞いたことがある。不当に差別された人々の救済策として論じられていた。アメリカのような国では「喫緊」の問題だったのでしょう。
    ポジティブ・アクションについては、主として女性の社会参加の必要性から述べられている。

  • 367.2:Ts

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著者プロフィール

東北大学名誉教授・弁護士

「2023年 『憲法研究 第13号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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