本へのとびら――岩波少年文庫を語る (岩波新書)

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著者 : 宮崎駿
  • 岩波書店 (2011年10月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313328

本へのとびら――岩波少年文庫を語る (岩波新書)の感想・レビュー・書評

  • 2017年5月14日に紹介されました!

  • 宮崎駿氏が厳選した50冊とそれぞれの本への思い出エピソードなどを紹介。さらにご自身の幼少の頃から師匠と敬する児童文学家の石井桃子さん、中川季枝子さんへの想いなどが盛り込まれていて、あの宮崎さん本人の素性を知るのに面白い本。数々の物語との出会いからジブリ作品が生まれていだな~と。
    幼少の頃の何気ない1冊が、その人の一生モノの心の友だったりするから、本って本当に素晴らしいな!
    自分の子供も、そんな出会いがいっぱいあるといいな!
    ※NHK「終わらない人宮崎駿」を観て

  • 岩波少年文庫のことは全く知らなかったけれど、宮崎駿の言葉に触れたいと思った。
    延々と続く漱石の猫の中に隠蔽された作家の承認欲求を見つけ出そうと探りながら、自らの幼少期の記憶を思い出す糸口を探り当てようとする行為が漠然とシンクロしていたのだと思う。
    実際、その人がどのようにして作られたのかということを知る上で、猫よりも随分と直接的に得ることができたことは、とてもうれしいことだった。
    書かれたのは風立ちぬを作っている最中、締めくくりとしてはやはり3.11のことに言及しつつ、どうにもならない大変な時代が始まってしまって、もう大丈夫とは言えないこと、その中で人の行いが試されていること、この国が「つくる以上のものを消費すること」をやめなければいけないことが語られている。
    欲しがるということも含めて、今の社会を存続させるためという名目で相互監視的に個々人に強要されている規範から降りないといけない。既存のシステムに否定の態度をとるのではなく、宮崎駿の言葉を借りれば、正気に戻らないといけないのだと思う。

  • 宮崎駿の出合った児童文学(主に岩波少年文庫)。
    王道のような名作の数々と、石井桃子・中川李枝子へのオマージュ。

    私は、ジブリのゲド戦記もアリエッティもマーニーもがっかりだったんだけどなあ。

  • 言いたいことが溢れる
    風の吹く時代、というのは風立ちぬ、のテーマに繋がるもので。どうしても描きたかったんですね、現代に。

  • 「べつに本を読んだからって賢くなるわけじゃない」。確かに! 自分がそうだし。

    本を大量に読むタイプではない宮崎駿が言うからこそ、味わい深い読書案内。中でも「ゆっくり、なんども読んで」という宮沢賢治についてのコメントは印象的。

  • 私が宮崎駿という人物を尊敬するようになったのはいつからだっただろうか。いたって当たり前のことのようにいつの間にかその思考のとりこになっていた。そもそも初めて観た宮崎作品である、千と千尋もリアルタイムではなかった。きっと金曜ロードショーで放映されていたのをたまたま観たんだろう。一回観てからそれが自分のお気に入りになるまでにはそう時間がかからなかったと思う。

    彼の本を読んだのは今回が初めて。なんともまぁ、言葉がまっすぐ心に響く感じ。こういう文章が書ける人なんだなぁ、とまた尊敬の念が湧いてくる。岩波少年文庫。児童文学と聞くとついつい子供が読むものでしょ、と敬遠してしまいがちだけど、、というか自分自身がそうだったんだけど、、宮崎駿の言葉で紹介されていてこれは読まなくちゃ、というものが何冊も見つかった。石井桃子さん中川李枝子さんの本も是非読んでみたい。
    そうか、児童文学は「やり直しがきく話」なんだ。そしてジブリ作品はそういうエッセンスが散りばめられた作品たちの集まりなんだ。幸せな作品作りかぁ。確かに絶望を人に訴えるような話より、ラストで幸せのおすそわけをしてくれるものの方がいい。私はそういう作品の方が好き。宮崎駿の作るアニメ映画はまさしくそれだ。意図的にそういった話を想像して創造できる彼はやはり偉大な人物だと思う。読んでよかった。よし、とりあえず今度本屋に行った時に岩波少年文庫のコーナーに必ず立ち寄ろう。

  • アニメーター宮崎 駿氏によるブックガイド 「星の王子さま」サン=テグジュペリ作、絵 「ゲド戦記1 影との戦い」アーシュラ・K・ル=グウィン作 などが紹介されています。(図書館所蔵あり) 岩波文庫は図書館3F文庫・新書コーナーにあります
    【配架場所】 図・3F文庫新書 新赤版 1332 

    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=138878

  • 自分自身、児童書が大好き。図書館でブラウジングをして、好きな本を読み始める行為は、まさに本の扉に手をかけるように思っている。宮崎駿氏関連の本で一番好き。

  • 子どもに向かって絶望を説くなということなんです。
    この言葉に象徴される宮崎駿監督の、根っこにある情熱を理解できる一冊。
    そして、子どもたちに送りたいメッセージを詰め込んだ児童文学は、私たち大人の心の土壌も豊かにしてくれる。
    岩波少年文庫の石井桃子さんの日本語のうまさに触れられており、自然と惹かれ、ぜひ読もうと思いました。

  •  第1部は岩波少年文庫の紹介パート。それぞれの本に宮崎氏本人による短い紹介文が付いている。アニメ界の重鎮に対してすごく失礼かもしれないけど、宮崎さんかわいすぎる。
     だって、 『ネギをうえた人』の紹介文なんて、

    「(前略)あなたはネギを好きですか?ぼくは大好きです。」

    で終わるんですよ!『たのしい川べ』も、

    「(前略)それなのに、ぼくは読みかけてもこの本をさいごまで読めません。まったく不思議なことです。」

     Σ(´∀`;)読んでないんかい!
     
     いや、ちゃんと紹介はしてるんですよ。本に対する愛情が伝わってくるし、読みたくなった本が何冊もあった。でも、ツッコミたくなる文も、たくさんあった。

     今までテレビで宮崎さんを見て、まるで少年のようだなと感じていたけど、文章にもそれがにじみでている。でもそれは子どもっぽいということではなくて、余計なものにとらわれず、まっすぐに世界の本質を見ているんだと思う。
     
     第2部で子どもやこれからのアニメーションについて語っている部分では、難しい言葉を使っていないのに、下手な研究書よりよっぽど納得できる。児童文学は「やり直しがきく話」であり、「生まれてきてよかったんだ」と子どもたちにエールを送ろうとするものだというのは名言。自身の映画でも、それは貫かれている。

     ジブリの映画が多くの人に愛される理由、そしてその根底にある信念が分かる、いい本だった。

  • 児童文学をこよなく愛して、アニメーションとして表現してきた著者。どの作品も、こども達に希望を与える物語をという想いが込められている事に気づかされました。紹介されている本を読んでみたいと思います。著者のいう「資本論」などの難しい本も必要ではありますが、児童文学が劣っているものではなく、同じく必要な本。紹介されている本を読んでみたいと思います。児童文学という表現方法の中に「大人のテーマ」を偲ばせている作品が多いと思います。

  • やっぱり、あれだけ子どもの心をつかむ作品を作る人ですから、児童文学の読み下し方なども深いというか、意識の表層で理解しているのではなくて、ハートのレベルで理解している人なんだと思う、それも実感として「児童文学を経験」しているのではないだろうか。そんな片鱗をうかがい知るとともに、アニメーターらしく文庫の挿絵へのこだわりも知ることができます。挿絵あってこその児童文学だ、みたいなことも言っていました。かたや、マルクスの『資本論』や哲学の本などには相性が悪かったといいます。宮崎さんの世代くらいの人ならば、最低限これだけの本を読まなければいけないという強迫観念めいたノルマみたいなものを時代の空気が強いたようですが、そのなかでも、今書いたような『資本論』だのヘーゲルだのカントだのを熟読するようなことはなかったみたいです。また、ドストエフスキーについても、『カラマーゾフの兄弟』までは辿りつかなかったといいます。なので、これを知ってバカにする人もいるでしょうが、ぼくなんかに言わせると、そんなのを言うほうがアホみたいなものかもしれない。児童文学の世界にどっぷり体を浸らせて、そして、そこから得た何かを使って子ども心に訴えて情操を育てるような作品を作り出すようになるために、『資本論』なんかは必要ないと思えるからです。豊かさ、ですよね。

  • 駿さんが選んだ50冊がどれも読んでみたくなったし、アニメ化された原作の裏話や実はアニメ化したかった、という作品があったりでとても楽しかった!

  • 2015年5月9日読了。

  • 宮崎駿が好きなので。

    宮崎駿が勧める岩波少年文庫50冊。
    読んだことのない本がほとんどで、読みたい本がいっぱいだった。

  • 宮崎駿の映画が好きで、何度も見て笑って、美しいなと感じて、時折、この人の考えていることについて考えたりしてきた。きっとすごい思想があるに違いない、この人が人類に伝えようとしていることは一体何なんだろうと、勝手に大げさなものにしていたけれども、この人のつくるものは、どうやらそんなカッコつけた代物ではない。
    大人が子どもに対してしてあげたいこと、教えるべきだ、将来役に立つからと思って押しつけることはたくさんある。でもそれは、時間がたっていろんなことの結果が出たあとの‘大人の目線’でしかなく、‘こうあってほしい’と思う押しつけがましさを子どもは敏感に感じとる。
    宮崎駿の作品がこんなにも楽しいのは、大人が真剣になって、子どもが楽しむことを一番に考えてくれているからだろう。そこに自分の思想とか説教を織りまぜてでしゃばろうとする姿勢がないからだろう。この人は大人げなくない、かっこいい大人だ。

  • ジブリ作品はきっとここから生まれている。
    http://bukupe.com/summary/13274

  • 宮崎駿が、長年親しんできた岩波少年文庫の中からおすすめの50冊を紹介。
    また、本についてのことなどが書かれている。

    児童文学は、子供たちに「生まれてきてよかったんだ」というエールを送る文学だという文章が心に残った。

  • 先日、あるブックフェアに出かけたときに手に取った本。

    本の小口を見て、「あれっ、1/3くらい色が違う?」と気づいてめくってみると、新書ではめったに見られない、凝ったデザインと紙質の章がある。企画名はここには取り立てて書かないけれど、とある企画のために選ばれた、宮崎駿のベスト・オブ岩波少年文庫とご自身による簡潔な解説文。こうやってみると、純粋な児童文学だけではなく、古典といわれるものも岩波少年文庫では結構発行されている。児童文学にあまり触れることなく読書人生を送ってきた者にとっては今さらながらに新鮮で、人生の序盤でそういうものに触れなかったことが少々残念でもある。だからといって、いまさらロールバックはしないけれど。

    宮崎さんは子供のころから本好きだったこともあるけれど、大半の児童文学は学生時代のサークル活動や、アニメーターとしての駆け出し時代にストックとして読んだものだという。そういわれれば、宮崎アニメのストーリーテリングやキャラクターの書き込みは、20世紀前半までの児童向け文学と、そこにあしらわれるペン画の小説挿絵と似通ったものがあることには納得がいく。石井桃子さんをはじめとする、岩波少年文庫を作り上げた翻訳家さんへのレスペクトも大きく、翻訳が生む、原文を上回る言葉の力に言及されている部分が面白かった。

    現在のアニメと児童文学をめぐる見解を述べたインタビュー部分については、ほかの媒体でも宮崎さん自身が表明されている意見と重複するところもあるので、目新しいとは特に思わなかった。ともあれ、宮崎駿を作り、今までアニメ界の第一線で働かせていた原動力が岩波少年文庫での蓄積だったことが、近ごろ宮崎アニメを見なくなった私にでも理解できた。もちろん、これから本に触れる年代のかたがそばにいる場合には、よきヒントになるブックガイドだと思う。

  • 宮崎駿が選ぶ岩波少年文庫の50冊。
    実はたったひとりの少年のために選ばれた本たち。
    挿絵の素晴らしさ、
    映画の原案として選出するタイミングや条件、
    ほんとうは1冊あればいい本のお話など、己の幼少期の思い出も混ぜ込みながら、これから大人になる子どもたちに向けた言葉の数々。

    ムギと王様
    チポリーノの冒険は一度手にとってみたい。

  • 子ども時代にわくわくして読んだ本がいくつも掲載されていて、付箋をつけながら読みました。宮崎駿さんの目の付け所と、私が思い出に残っている部分とが微妙に違うところがあるのは、きっと女の子と男の子の感じ方の違いでしょうか。この本を読んでいても石井桃子さんという方が日本の子どもたちに残してくれたものの大きさを感じます。
    ジブリアニメの宮崎さんへの影響を通せば、もっと広い人々へ影響を与えていることにも気がつきます。
    子どもたちが自分から手に取る人が少なくなってきているという「岩波少年文庫」の面白さをもっともっと伝えたいと思います。

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