子どもの声を社会へ――子どもオンブズの挑戦 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店
3.79
  • (7)
  • (15)
  • (8)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 118
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004313533

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 教員を始め教育や子どもに関わる仕事をしている全員にとっての必読書。

    能力をわかちもつ
    社会の問題構築を知る
    エンパワメントとはゆるめること

    子どもに真の意味で向き合うために大切なことが、この1冊に散りばめられている。

  • 前半は「子どもの人権オンブズパーソン」の役割と事例紹介。後半は背景にある能力主義・競争主義社会に対する批判と、社会への提案。

    誰かを責めるのではなく、人間関係へのはたらきかけを通して、子どもの悩みを解いていくきっかけをつくる「調整」と、枠組みにはたらきかける「調査」の2要素を強調して説明している。
    子どもの最善の利益を考えていく姿勢には感銘を受けたし、マクロ経済からの論理分析も交えており読み応えがあった。

    教職寄りの執筆かと思いきや、そうでもない。教養本としてもオススメ。

  •  兵庫の川西市のオンブズパーソンで教育担当となった著者の話である。社会の「減速」と能力の共同性という意見には同感されるものがある。教育現場としてオンブズパーソンが必要であるということが強く感じられる本である。

著者プロフィール

University of the Philippinesなどを経て、大阪市立大学大学院生活科学研究科博士課程満期退学。博士(学術)。現在、関西学院大学人間福祉研究科教員。専門は教育社会学、社会思想史。主な著書に『子どもの声を社会へ――子どもオンブズの挑戦』(岩波新書、2012年)、『市民社会の家庭教育』(信山社、2005年)、『揺らぐ主体・問われる社会』(広瀬義徳との共編、インパクト出版会、2013年)、『戦争への終止符――未来のための日本の記憶』(グレン・フックとの共編、法律文化社、2016年)、『「民意」と政治的態度のつくられ方』(工藤宏司/桜井智恵子/広瀬義徳/柳沢文昭/水岡俊一/堅田香緒著、太田出版、2020年)、「反自立という相互依存プロジェクト」『自立へ追い立てられる社会』(広瀬義徳/桜井啓太編、インパクト出版会、2020年)など。

「2021年 『教育は社会をどう変えたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜井智恵子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×