- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004315834
感想・レビュー・書評
-
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685617詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
抗生物質やエピゲノムと経済を比較して論じているのだが、生命科学と経済学がなぜ同じか、の論拠が全くない。重複した記述や決めつけも多く、岩波新書としてはかなり期待はずれ。
-
第1章 「日本病」と予測の科学
第2章 「日本病」の症状―アベノミクスの失敗
第3章 抗生物質の効かない日本経済―バブルとショックの悪性化
第4章 「主流派」の言説と実感のずれ―社会の破壊
第5章 エピゲノム病としての長期衰退
第6章 周期性のコントロールが消える時
第7章 「日本病」からの出口はどこにあるのか
著者:金子勝(1952-、東京都、経済学者)、児玉龍彦(1953-、東京都、医学者) -
経済学と生命科学の異なる二つの立場から「日本病」を分析・予測するという物凄い本。抗生物質の誤用による薬剤耐性感染症と同様に、アベノミクスの誤った相場操作によって日本経済は長期停滞から衰退に切り替わり、症状の悪化から抜け出せない状態。今後、産業構造の転換がなければショック状態に陥ると言うが、アベノミクスの治療は難しいのではないか。暗澹たる気分になった。
-
経済と生命体に共通する周期性、恒常性をテーマにしたエッセイ。両者の対比は単なるアナロジーでないと後書きで述べられているが、実際それらに共通する原理は本書を通読しても感じられず、アナロジー以外の何者でもないように思われる。
日本病の解説も対処法の提言も常識的な範囲を越えるものではなく、新しい発見は少ない。
本当に著者らが理想とする"前時代的な"処方箋が有効かどうかも疑問である。 -
18世紀、ダイナミックに動くシステムの予測のため、イギリスの牧師トーマス・ベイズにより人間の経験を事前予測とし、そこにデータを加えてよりよい事後予測を生み出す方法が提唱された。
今日の認知・認識の科学の進歩と、コンピュータの演算能力の爆発的な向上が新たな可能性を生み出しており、今後は、ベイズ主義の予測を進化させ、人間の認知・認識を客観視し、より精緻な事前モデルを生み出し、バイアスを与えないデータで推論サイクルを繰り返し、新たな予測モデルを打ち立てることが、6人にひとりの子どもが貧困となり、高齢者の9割が貧困に向かい、地域が衰退するという深刻な実情を直視する当事者主権、現場主義からの議論が求められると経済学者と先端医療の医学者が日本病克服の処方箋を語り合った著作である。
内容は、
第1章「日本病」と予測の科学
第2章「日本病」の症状――アベノミクスの失敗
第3章 抗生物質の効かない日本経済――バブルとショックの悪性化
第4章「主流派」の言説と実感のずれ――社会の破綻
第5章 エピゲノム病としての長期衰退
第6章 周期性のコントロールが消える時
第7章「日本病」からの出口はどこにあるのか -
日本の直面する諸問題を病理に例えて論ずるというレトリック自体すでに陳腐だが、目の付け所もいかにもありきたりで真新しく感じられるところがほとんど無い。アベノミクス病の根が深いのには同意するが、これでは単に仲良しのインテリ同士が思いつきでコラボしたように見えてしまうのだが…。
-
遺伝については不要かもしれない。話が類推で、視点がずれる。
-
ルールを握ったものは世界を制する
予測科学はあくまで補助手段 重要な事は、現実問題の認識にある。いかに妥当性の高い測定手法を生み出すか そのキーは 当事者目線 -
2016年3月新着