- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004315988
作品紹介・あらすじ
世界の人々はどのように子どもに名前をつけているのでしょう?どこでも名前は「姓」と「名」の組合せでしょうか?古代から現代にいたる世界の地域、言語、神話、物語について、名前の仕組みやこめられた意味を一〇〇のエッセイで紹介。想像もできないような起源や慣習、歴史との意外な関係。『岩波世界人名大辞典』から生まれた楽しい読み物。
感想・レビュー・書評
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現代の日本人の感覚からすると、姓+名(名+姓)からなる名前が標準な気がしますが、世界的に見ると、決してそうではないんですね。
また、歴史的にも、決して標準的とはいえなさそうですね。
人の名前は、いろいろな国や地域の歴史や成り立ちを反映していることを知ることができ、面白かったです。
できれば、もう少し範囲を絞って、その分、深く考察してもらえると、ありがたかったです。
あくまでも個人的な感想ですが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<目次>
1、古代のひとびと
2、名前の仕組みと形
3、姓はどこから?
4、歴史を遡る
5、名づけの想い
6、いくつもの名前、変わる名前
7、歴史の中の名前
8、多言語社会では
9、名前にまつわる習俗
⒑ 神話・伝承の中の名前
<内容>
岩波書店のPR雑誌「図書」のエッセイを中心にまとめられた、名前に関するあれこれ。前半の名前の仕組みなどが面白かった。また、世界では姓がないのが当たり前だったり(キリスト教西欧文化の押し付けの結果、世界各国に姓が普及)、真の名前を教えないことで命が長らえると考えていたり、変な(悪い身体的特徴や排せつ物の名、罵倒するようなこと)名前を付けることで命が長らえると考えたりすることが、割と世界共通なのが面白かった。それから父や母の名前が自分の名前にプラスしてつけられることも割とあることも「へぇ~」だった。日本だと、父親の一文字が諱としてつけられる(もしくは名付け親の一文字が)こともあるが、ある地域では、全部がつけられるんだなと。 -
288-I
閲覧新書 -
人物の名前について、世界中におけるお国柄や歴史などの背景を分析しながら解説している。
インカ帝国の初代王の名前は衝撃すぎる。
また、カタルーニャでは千と千尋かと思うような、「お前はきょうからマルコスだよ」とか。 -
古書祭りで書名に惹かれて購入しました。1つの言葉が2ページ強くらいで100の言葉についての名づけに関する学術的なエッセイ集です。
こうやっていろいろな世界の名前を見渡すと、姓・名という区分は決して世界共通の自明のものではないんだなぁという発見があったり、姓は職業や周りの土地の様子から取った、とか、わざと縁起の悪い名前をつけて健康を祈るとか、世界のいろいろな場所で共通してくる事柄があったりして面白かった。
めまぐるしくいろんな言葉の名づけを読んだので結局どの言語がどんなふうだったかきちんと覚えてないけれど汗、面白くまた読み返したくなるだろう1冊です。 -
いろいろな国々の名前の付け方や形式をザックリと知ることができた。あまり系統立てたものではなく、各国の名前について書かれたものの寄せ集めなので表層をなでたような印象だが、なかなか面白かった。
名前と聞いたら姓と名が浮かぶわけだが、ひっくり返して名と姓だけではなく、もっと多彩な形式があった。
また、キリスト教の布教により聖書からとられた名前にといった記述が多くて、キリスト教の強さがビリビリと伝わってきた。
名前の変遷から見える歴史も面白そうだなと思った。 -
岩波書店PR雑誌「図書」2012年連載分他、地域・言語・時代などをテーマに書かれた、名前にまつわるエッセイを100近く集めたもの。
日本と違う特色を挙げて書かれると、多くの地域・時代で姓の代わりに父の名が使われていることがわかる。また、悪い名前をわざと付けて子供を死から守ることも広く行われている。他国でもキラキラネームが出現し始めていることなどいろいろと興味深い。 -
いろんな人が書いたエッセイを取り集めているので、重なる話も出てくるけど、いろいろな国や地域ごとにちがう名付けのときに考えることとか、おもしろかった。
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2016年4月新着
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こういう本好き。
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途中まで読んだ。
なかなかおもしろかった。 -
アイヌ語や琉球語の名前についての項目はあっても、日本語の名前についての項目はないのは、自明のことだから?