鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか (岩波新書)

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著者 : 祖田修
  • 岩波書店 (2016年8月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004316183

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鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか (岩波新書)の感想・レビュー・書評

  • 著者:祖田 修 [そだ おさむ]

    【書誌情報】
    通し番号:新赤版 1618
    刊行日:2016/08/19
    9784004316183
    新書 並製 240ページ 在庫あり

    クマ,シカ,サルなどによる鳥獣害が急増している.田畑を荒らして経済的な損失を与え,時には人を襲うことも.近年は都市部にも現れる.なぜ増えたのか.各地の対策は.農業経済の研究者が,自ら田畑を耕すなかで考察する.
    https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b243841.html


    【目次】

  • 鳥獣害 祖田修 岩波新書

    日本中の里山にイノシシやシカやカモシカや
    クマやキツネやタヌキやサルに
    外来種のヌートリアやアライグマやヘビやカメや
    クモやトカゲ
    更にはインコやブンチョウやオオムなどが徘徊しだし
    街にまで出没して人に混じって信号を渡るようにまでなった

    無責任に餌付けして可愛いで済む間は問題ないけれど
    味をした野生の動物達が
    田畑を荒らし家畜を襲い家に入り込み
    人をも襲い持ち物を奪うようになるころには
    知恵がついて豊富な餌によって手がつけられない数に成長してしまう

    人間世界も物が溢れて退屈になり利己的な気持ちで
    エセリベラリストや自称有識者というインテリ−達が
    狭い視野で動物愛護運動などに夢中になって
    甚大な被害にやむを得ず農家や林業家が野獣を
    追い立てたり殺したり食べたりするとヒステリックに騒ぎ回る
    その上義務も責任も考えずに権利の主張ばかりで
    旅の恥はかき捨てといった感じに餌をやったりして弄ぶ

    西洋では大自然が人間のためにあるという選民意識にあり
    東洋では全てが対等な関係だとする共生観にあり
    依存心による支配欲の強い者が相手の固有の文化などお構いなしに
    侵略して来たのが有史以来の今に至る歴史である
    デカルトは動物が意識を持たまい機会であると主張し
    フェリはキリスト教の教えは
    人間が全ての権利を持つという人間中心主義だと発言している
    ダーウインも《人間の由来》や《種の起源》で進化論や突然変異に至り
    迷いながらも競争と自然淘汰を柱にした論理でまとめている
    それに対してピタゴラスは輪廻転生の思想と
    数の原理が存在の構成原理であるという二極の自然観を持っていたという
    又今西錦司は棲み分け共存の自然観を主張していた
    これに対して祖田修は現実の知識と技術において人間だけが特出しておる以上
    自然界の鉱物に植物に動物の全てを支配して依存搾取するか
    リーダーとしてお互いの対等性を維持する役目を買って出るかの
    どちらかにならざるをえないとする
    そして人間の生活と精算の空間と野生動物の侵入排除空間と侵入許容空間と
    野生動物の生活空間及び林業空間の四つからなる環境を推奨しているが
    少し誤魔化しているように感じる
    やはり円の全体観の中で力あるものが謙虚になって
    対等に棲み分けと食物連鎖による環境を用意して共生すべきなのだと思う
    人間社会が充実していれば動植物が侵略してくることなどないはずである

    一時にまとまって押し寄せて棲み分ける間もなく傲慢に侵略するのと
    謙虚な旅の者と文化交流するのとでは問題がまるで違う
    競争と切磋琢磨と同じように真逆の内容である

    この本の後半は全体観に添う調和を目指す大自然の摂理と
    浅知恵がつき過ぎて神に成り代わってこの世を支配する気になり
    視野を狭くして自滅に向かう部分感に溺れた人間の振る舞いの落差の現状に
    人間自らがどう気付き抜け出せば良いのかを模索する内容である
    とても深い気付きを持った意見である

  • 畑を荒らすイノシシやシカなどによる鳥獣害について、自らの体験、自治体の対応状況、人間と動物の歴史(とりわけ、宗教上の考え方の歴史)などを解説。読み方が下手なせいなのかも知れませんけど、特に途中で人間は動物をどう扱ってきたかに関する宗教的な検討の位置付けがよくわからなかった気がしました。

  • 具体的な対応策の書ではありません。

  • 前半は、日本各地の農家を中心に、鳥獣害にどのように苦しみ、その解決に頭を悩ますさまが正確に描かれています。
    野生動物を駆除する際の、心の痛みについても触れ、「正しい方法」がない中で模索を続ける農業家の苦心を知り、身近には感じていなかったものの、喫緊に考えるべき課題であると認識を新たにしました。

    一方、後半に向けては西洋と東洋の動物倫理感の比較や、地球規模での「人間と自然のあり方」のように論理が拡大してゆき、当初の日本農村における鳥獣害からは論点が飛躍して言った印象です。
    少し、物足りないというか、何が伝えたかったのかいまいち分からなくなってしまったところが残念だったと感じます。

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