これが原発だ: カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書 194)
- 岩波書店 (1991年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005001941
感想・レビュー・書評
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いやはや、これが現実なのだろう。著者は原発のみならず戦時中のや四日市喘息から話を始め、原子力発電までの公害の実態を赤裸々に語る。原発ムラの医者は、原子炉の中に入って作業している作業員が被爆しても本当のカルテを書けない。書いたらいられなくなる。また「書かない代わりにお金を出す。」など、なりふり構わぬ原子力の会社。
防護服があるとはいえ、はずさないとノルマを達成できない。
とくに印象深かったのが、核燃料の輸送だ。警官隊が隊列をなして運ぶのだが、近づいたりすると取調べを受ける。原子力発電は国策なのだ。そこまでしてなんで原子炉を動かそうとするのか。
また海外でも原子力発電は続いている。核の汚染は事故がなくても起こりうる。
「正常稼動でも人体に影響が出る。被曝者は出る。」ことを広く知ってもらわなければならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
公害から原発まで労働者を追った著書。“豊かさ”とは 一方で 人を虐げ、自然を破壊する物だったのかと がく然とする。原発の安全性どころか、それ以前のやり口に 言葉もない。
今一度 日本人全員が考えなければいけないことが書かれている。 -
はい、ご想像どおり、反原発集会で買いました。手頃だったので。でも中身はお手軽どころか、数十年にわたる執念深い取材の成果が、コンパクトにまとめられていて、入門書には最適です。事故が起こるまで、原発労働者の被爆問題について、まったく知らなかったのが申し訳ない。事故が起きなくてもこんなに被害者を出し続けるようなもの、維持してちゃダメだよ、ほんと。
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公害・原発問題を取材してきたフォトジャーナリストによるルポ.写真多数.原発下請け労働者や核廃棄物に苦しむ人びと.日本,台湾,マレーシアでの取材
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20年前に出版されたドキュメンタリーですが、原発で働いていて被曝してしまった人たちや、核燃料輸送の話など、衝撃的な内容でした。
今、福島で作業されている方々、ちゃんと内部被曝の測定されてるのでしょうか…ものすごく心配です…