- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005005710
感想・レビュー・書評
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単に展示物の魅力だけに頼るのでなく、総合的に人間の五感に訴えかける姿勢がよくわかった。しかしながら、博物館の展示デザイナーって仕事は、自分の仕事の客観性を保つのが大変だなぁと感じた。要は「想像力」か。
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木下さんは日本で数少ない展示デザイナー。なかでも、ライティングの魔術師です。
私は本書に度々紹介されている学芸員です。空間デザインやケースデザインは基本的にこちらがアウトラインを示し、外注をしています。ただ一番難しいのはライティングなんですよね。一度、木下さんと仕事したいと願っています。
さて、本書は博物館について、作り手と受け手の両方の目で記述してあり、分かりやすく興味深い。
一般の方は、展示の裏側が垣間見えて、ちょっと得した気分になれると思います。 -
昔から博物館に連れて行かれることが多いのです。
いつも静か。特別展があるとすごい人人人。
ここで働いている人って、何しているのかな。
この本の影響で、サントリー美術館に行ってきました。
博物館は、安心・安全な場所。
外国では、アートは生活の一部みたいです。 -
東京国立博物館で「展示デザイナー」をつとめる著者による、好奇心を刺激する博物館への誘い。
ドイツの博物館で出会った「静けさに満ちた調和の空間」に魅了され、いかにすれば来館者にストーリーある展示を体感してもらえるか、展示空間のデザインを通して試行錯誤が繰り返される毎日。
とはいえ、そこから伝わってくるのは苦悩を抱える日々ではなく、この仕事が好きで楽しくて仕方ない、そんな著者の仕事にかける熱い思いである。
博物館という空間のもつ魅力を、陳列された作品とはべつの角度から語った興味深い一冊。 -
[ 内容 ]
博物館では世界や歴史を感じ、自分を取りもどすことができる。
東京国立博物館の本館リニューアルにも携わった展示デザイナーが目指すのは「記念撮影したくなる展示風景」だ。
展覧会ができるまでの仕事や国内外で進化中の博物館の魅力を語りつくす。
[ 目次 ]
1 博物館に記念撮影したい展示風景を
2 博物館の仕事
3 博物館を楽しむ
4 進化する博物館
5 博物館へ行こう
付録 ぼくの博物館手帳
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
東博は展示もグッズもただの博物館とは一味ちがいます。
あのすてきセンスはこの方のお力なのかと。
相変わらず甲冑とか刀の部屋は怖いですけどねー。 -
3/30/10
読みたい
「ミュージアム・コーディネーター」になろうと決意し、先駆者を探したところ、日本で初めて、博物館専属の「展示デザイナー」になった人を発見。木下史青さん。 -
東京国立博物館の展示デザイナーである著者が、博物館における展示デザインとは何か、博物館の仕事(展示・保存・研究の順で説明される)、具体的な展示の事例、進化しつつある博物館の最先端と役割について、個人史をまじえつつやさしい口調で解き明かす。学生時代の関心と勉学が展示デザインという方向性を得たくだり、プライスコレクション展での所有者との対面とそこから生まれた照明コンセプト、世界中のすてきな博物館について語る口調はとてもエキサイティング。独立行政法人化後の東博の方向性にはやや違和感を覚える私だが、一度がっぷり四つに組んで味わいつくしてみたい気にさせられた。
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展示の仕事。これも一種のデザイン。若沖のプライスコレクションもこの人だったとは。偶然ながら。
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博物館の舞台裏のおはなし。東京国立博物館に行ったことがある人には特におススメ☆
東京国立博物館の展示デザイナーさんが書いているので、読んでいくと見たことのある展覧会名が出てきて「あの展示にはこんな意図があったのか!」と驚かされたり。また、著者の方の仕事に対する熱い思いが伝わってきて、自分までなんだか「仕事頑張ろう!」という気持ちになってしまった。
コレを読んだらまた博物館に行くのが楽しくなった気がする。
おすすめ!!