自分力を高める (岩波ジュニア新書)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005006854

感想・レビュー・書評

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  • 他人と比較するとかでなく、自分力を高める。
    これにつきると思いますが、これがなかなか難しい。
    やはり岩波ジュニア新書なので、高校生や大学生におすすめだと思います。

  • =====
    成績や肩書に縛られない、リスクを恐れずにチャレンジする、コミュニケーション能力を高める、ワクワク感を大切にしてミッション、ビジョン、パッションを持つ・・・。国際ビジネスの最戦線で活躍する著者から若い世代に向けたメッセージ。自分の道を見つけ、夢と希望に向かって生きるための実践アドバイス。
    =====

    中高生に向けた本なんですが、これマジで良かった。もちろん、著者はめちゃくちゃ優秀で自分力を高めることを怠らなかったから、リスクを取って人生を選択できたのでしょう。

    でも、そういう自慢話ではなくて、自分と向き合おうよ。やるだけやってみて諦める路線変更はOKだから、考えて決断していこう!という勇気をくれます。

    とりあえず、子どもに読んでもらうこと決定!(笑)

  • 盤石な環境を捨てて海外に出て挑戦をした著者の体験談はとても参考になる.リスクをとることの重要性に気付かされる.多くの世界を経験した著者のような挑戦者の視点は,若い日本人にも引き続き求められるだろう.

  • 858

    今北純一
    1946年生まれ。東京大学工学部応用物理学科卒、同大学院化学工学科修士課程修了。旭硝子に入社した後、英オックスフォード大学、スイス・バッテル研究所、仏ルノー公団、仏エア・リキード社を経て、現在、欧州系コンサルティング会社CVAパートナー。1995年、フランス政府より国家功績勲章を受章


    私自身、これまで何度か「転社」はしたけれど、「転職」はして いないと思っています。自分の中では、「仕事は常に一貫してい る」という意識が強いのです。 私くらいの年齢になると実感するのですが、人の一生は長いよう で短い。ですから、たとえ自分のやりたいと思うことがぼんやりと していても、本質的には同じことを続けていかないと、結局は「蛇 蜂取らず」になってしまいます。目先を変えようとすると、ロクな ことはありません。

    「うちは金持ちじゃないし、自分は学校でトップの成績でもな い。でも、誰かの人生と取り替えたいなんて思わない」 このような感覚を持っている人こそ、実は打たれ強く、また「自 分の宇宙」を形作る潜在能力に恵まれているのです。

    誤解のないよう言いそえておきますが、私は決して「勉強なんか する必要はない」と言っているのではありません。学校の成績が良 いか悪いか、偏差値の高い学校に入ったかどうかだけで、人の才能 や幸福度を判断すべきではない、と言っているのです。 日本の親も子も、「選抜恐怖症」から自分自身を解放しない限 り、本当に自由な心を手に入れることはできないでしょう。

    「経済学に数学が必要なの?」と、首をかしげる人もいるでしょ う。でも、数学を受験しないで経済学部に入れる国なんて、世界中 探しても多くはないと思います。日本はその少数派に属するのでは ないでしょうか。

    ましてや、「理系の人は文系の人より頭がいい」とか、「理系は 理屈っぽくて頭が固い。文系は感性が豊かで考え方が柔軟」なんて いう説は、まったく根拠のないデタラメです。

    たとえば、今日あなたが学校帰りに飲んだドリンクも、図書館で 借りてきた小説も、自分で決断して選んだのだから、あなたのアイ デンティティの一部です。 休日の過ごし方、家族との関わり合い方、友人との付き合い方な ども、すべて自分のアイデンティティを形成する要素です。

    それに、学校生活から勉強以外の競争がなくなれば、ほとんどの 生徒は自分に自信を持つきっかけを失ってしまうでしょう。 たとえば、あなたのまわりには、絵がクロウトはだしの子、音感 が抜群な子、スポーツ万能な子、大人もかなわないほど字が上手な 子など、何かに秀でた友達がいると思います。あなた自身がそうか もしれません。

    何を幸せと考えるかは人それぞれなのですから、「年収二〇〇万 円の人は、年収一億円の人より絶対に不幸だ」とは言いきれないで しょう。「自分の宇宙」を持っている人ならば、お金やモノよりも、自分 が本当にやりたいことをやれていることのほうが、ずっと大事だと 思うはずです。 「そんなの理想論だ。年収一億円の人の方が幸せに決まっている じゃないか」と言う人もいるでしょうが、人の幸福は収入とは比例 しません。これは断言できます。

  • 若いうちに、身の丈に合った夢を持つ。

  •  学問も実業も優秀なスーパービジネスマンが中高生のために学問とビジネスについて語った書。
     現代版『学問のススメ』です。
     社会人が読んでも示唆に富んでいますが、やはり社会に出る前に読んでおきたい。
     しかし岩波ジュニア新書は中高生向きということですが、社会人が読んでも結構骨があります。
     特に二つのエピソードが印象に残り、メモしておきたい。
     一つは、学会や専門家の研究会に出ると、休憩時間にそこかしこでグループができて談話しているという。彼らはグループで参加したのではなく個人できた方々だという。そんなグループに無言で参加しても駄目で、何か言って参加しないといけないというのです。私は会話が苦手なコミュ障だからそういうのは苦手だな。会話ができないと仲間に入れないとは、学問の世界も厳しいものだ。
     また、著者は大学や大学院のクラブ活動では色々と検討して結局少林寺拳法部に入部して活躍したそうです。しかし、あまり楽しくなく人脈もできなかったので、消去法で選んではダメだと書いていました。私も一時少林寺拳法をやっていたことあります。心身ともに辛い時代だったのであまり上達しなかったのですが、少林寺拳法そのものは興味深い武道だったと思うので、この感想は意外でした。
     ともかく、社会人向けの著書もあるそうなので、読むと勉強になりそうだ。

  • リスクを恐れずにチャレンジ。でも闇雲にリスクを取ればいいわけではない。湯川先生の話が好きでした。

  • #自分力寄らぬ大樹の影の下肩書き経歴通じぬ街へ

  • 60才を過ぎて仕事からも離れた今の私に学歴は関係ない。それなのに自分の子供達がそれなりの学歴をつけてくれたことを良かったと思ってしまう。でもそれは学歴ではなく彼らが進んだ道で力を発揮していることとそれを彼らが自分力として身につけていっていることに私が満足感を抱いているのだと思う。私自身は今見つけた自分のやりたいことを下手なりにチャレンジして自分のものとしていきたいと思う。

  • 今北純一著『自分力を高める』 (岩波ジュニア新書) 
     私はこの本を読んで関心をもったことは、今北さんが就職先が決まらず困っていたときに、一冊の本を読んだことで道を切り開くことができたことです。私の高校の頃の担任の先生も、将来何かの役に立つことがあるかもしれないから、本はたくさん読んでおいたほうがいいと言っていました。本は、自分が壁にぶつかったときに、道を切り開くためのヒントになることをあらためてわかりました。

     この本を読んでいると、今北さんの尽きない向上心、チャレンジ精神に関心を持ちます。完全に老後を保証された会社にいても新しい刺激を求めて転社をし。楽な道ではなく、あえて大変な道を選んでいます。しかし、自分が本当にやりたいことのために大変な道を選んでいるので、楽な道を選んで自分がやりたくないことをやって生きていくよりも充実した人生を送れると思います。
    また、「人間というのは、自分の才能の十分の一も知らずに死んでしまう動物なんだ」という言葉に惹かれました。今北さんは、裏返せば、「人間は自分でも気つかない才能がたくさんある」ということになると言っています。私は、他人と違って何の才能もないと思っていました。しかし、この文を見て、私にも自分の知らない才能があるのかなと思いました。私も才能を見つけるために、チャレンジを恐れず生活していきたいです。

     この本を読んで、今の自分に必要なことをたくさん学べました。また、勇気をもらった気がします。将来の不安など、悩みがたくさんあったので、この本を読むことができて、よかったです。(すずか 219005)

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