徳川家が見た戦争 (岩波ジュニア新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005008407

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  • タイトルにひかれて読む。
    作者は田安徳川家(御三卿の1)の当主。
    勝手に太平洋戦争の話だと思っていたが、江戸時代〜幕末〜太平洋戦争にかけての徳川家のあれこれが焦点だった。

    歴史学者ではなく、家の中の人が書いている点に注意。
    徳川家に対するウチ意識のある方なので、当然徳川家に対して批判的なことはほぼなし。

    幕末の話が面白かったけど、この辺りは他の人の著作から編んで説明しているかんじ。

    この方の立場での本、というところに重点をおくなら、ラストの徳川の太平洋戦争における処し方×作者が面識のある数人のミニ伝記が見所。
    昭和天皇の侍従長は徳川家の人だったんですね。
    尾張藩主の孫だったとか。知らなかった。

    著者の持論として、戦争には絶対反対で、かつ、9条だけでは日本は守れないのではないか、日本は侵太平洋戦争をはじめ、対外戦争においては主に侵略した側である意識をもっと持つべき、食糧自給率やエネルギー自給率を上げないと国家としてまたいずれ破綻する、等の意見が書かれていた。
    やや古風。
    賛成できるところもある。

    石川島播磨重工の重役を務めた方らしく、重工業や産業からの視点が重い。
    著者の父は戦中も工業家としての軍人だったそうで、その影響もあるんだろうと思った。

    冒頭の江田島の海兵学校の話が興味深い。
    井上成美のことは今までもちらちら聞いていたけど、一年江田島にいたこの著者がここまで惚れ込むとは、どんなに革新的な学校だったんだろう。

    それにしても、この本に絶対要るのは、家系図だよ!!
    岩波さん!!

  • 刊行日 2016/09/21
    「戦国の世に終止符を打ち,260年余の泰平の時代をもたらした徳川時代.将軍家を支えた田安徳川家第十一代当主が,戦争への道を突き進んだ明治以降の日本の歩みを考察する.日本はなぜ戦争を始めたのか.二度と戦争を起こさないためには何が必要なのか…….自身の海軍兵学校時代の体験をまじえて語る若い世代のための平和論.」

  • 東2法経図・6F開架 210.75A/To36t//K

  • 2017.02.04読了 図書館

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著者プロフィール

とくがわむねふさ 1929年ロンドン生まれ。御三卿筆頭・田安徳川家第11代当主。学習院、江田島海軍兵学校を経て慶應義塾大学工学部卒業。石川島播磨重工業にて海外事業本部副本部長、関西支社長、石川島タンク建設副社長などを歴任。95年に退職。

「2017年 『徳川家が見た西郷隆盛の真実 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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