昔話と日本人の心 (岩波現代文庫―学術)

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著者 : 河合隼雄
  • 岩波書店 (2002年1月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006000714

昔話と日本人の心 (岩波現代文庫―学術)の感想・レビュー・書評

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  • 日本の代表的な心理学の巨匠によって日本の昔話を解釈するというのが面白く思えた。親子関係や母と娘の関係など、作者の目により色々読めるものなのだなぁと思った。

  • 興味深いし面白かったんだけど、結構難しくて途中何度も浮気や寄り道をしながらようやく読破。
    前作は、西洋のおとぎ話が中心だったけど、こちらは日本の昔話から日本人の意識・無意識を読み解くというもので、前作との対比も興味深かった。

    中国の思想とも少し比較されていたけど、その中でも「老荘思想」と日本人の無意識観は割と近い感じがした。
    無意識を無理やりに意識づけするとまずい、というところで漢文の授業で習った「混沌」を思い出した

  • 知らずして西洋文明、文化に慣れすぎて「日本の文化は独特」という言葉に反感を持つことがある。
    異なる文化圏にある人の心の違いは識者がいうほと大きいものではないような?と思っていながら、太古の記憶が現代の日本人にも習慣づけられている不思議。
    心の病はそこのところが分からずに表面的な意識のみに左右されてしまうところからくるものなのだろうか。
    目に見て耳に聞こえない部分にもっと目を向けるべきなんだろう。

    これを読むと村上氏や大江氏の描く主人公が穴に潜ることや養老氏の「壁」の事となどがそこはかとなくわかっていく気がする。簡単な単語で表出できない何かなんだよな。

    言葉にできない何かをもっと大切にしないといけない。温故知新再燃。

    一度手をつけて挫折した本ながら、日々の読書によってこんなのも読めるようになって感動。

  • 最後の「意志する女性」の章のまとめが、本書を最高作に仕上げた。どの章も単純な分析だな、退屈だな、日本論としては冴えていないな、という印象で読み進めた。もちろん、「手なし娘」「炭焼長者」など好みの話に出会い満足はした。しかし、あのまとめで文化の全体性、物語群の重層性を示し、人類の叡智さえも感じさせたのは、見事というほかない。解説の鶴見俊輔の文章も良い。聞く力の復活だ。

  • ちょっと私には難しかった…というか読みずらかった。

  • 09.8.27購入。索引や原話?が巻末についていて便利だし、切り口はやっぱり私にとってとても興味深い。今でもパラパラめくっている。ただ、大学三年くらいのころから、この本だけで終わってしまうとすこし幅が狭い(取り上げ方が結構限定されがち)のかなあと思うようになった。すごく面白いんだけどね。

  • 図書館にあったので借りて読んだ本。やはりこの人の本は固い文章でも読みやすいし、分かりやすくて面白い。

  • 日本の昔話の中に、日本人の心の在り方を探る。西洋の物語と日本の物語の比較が秀逸。物語りの終り方の違い、異類婚の有無、絶対神と絶対無、父権的意識と母権的意識、完全性と全体性。ひとつひとつに納得した。

    P34
    西洋の物語は、それ自身がひとつの完結された形をもち、その完結性がわれわれの心を打つ。これに対して、わが国の物語は、むしろそれ自身としては完結していないように見えながら、その話によって聞き手が感じる感情を考慮することによってはじめて、ひとつの完成をみるものとなっている。つまり、日本人であるかぎり、黙って消え去っていく女性像に対して感じる「あわれ」の感情を抜きにして、この話の全体を論じることはできないのである。

    P294
    キリスト教の唯一絶対神に対して、わが国には絶対無の神が存在している。唯一絶対神に支えられた西洋人の自我は、男性像によってあらわされると述べたが、おそらく、日本人の自我は「無」によって表わされる。

  • 日本の物語は、基本的に英雄の冒険潭ではない。結婚をハッピーエンドとするものが非常に少ない……。言われると、ああ確かにそうだなあと感じます。
    昔話や神話に隠れた古の日本人の世界観が、類型的な物語群や西洋・アフリカ系の昔話との対比によって浮かび上がる。幼い頃に見聞いた昔話の謎解きを聞いているようでとてもおもしろいです。
    ただ、自分の理解不足でカバーしきれなかったところが有るので、この学問をしっかりと学んでからリベンジしたい一冊。★大学図書館

  • 「日本人の心」と銘打ってあるが、内容は昔話の中の女性がメインとなっているのがやや残念。
    しかし日本の昔話とグリム童話、様々な国の神話・民話を体系的かつ適度なボリュームでまとめ比較検証している点に頭が下がる。

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