- Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006000714
感想・レビュー・書評
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「昔話と日本人の心」河合隼雄著、岩波現代文庫、2002.01.16
420p ¥1,155 C0111 (2020.05.11読了)(2018.08.27購入)(2009.04.03/9刷)
【目次】
第1章 見るなの座敷
第2章 飯くわぬ女
第3章 鬼が笑う
第4章 姉の死
第5章 二つの女性像
第6章 異類の女性
第7章 耐える女性
第8章 老翁と美女
第9章 意志する女性
付篇
1 うぐいすの里
2 忠臣ヨハネス
3 三つ目男
4 飯くわぬ女
5 鬼が笑う
6 白鳥の姉
7 浦島太郎
8 鶴女房
9 手なし娘
10 火男の話
11 炭焼長者
あとがき 昭和五六年師走
岩波現代文庫版あとがき 平成十三年師走
解説 鶴見俊輔
☆関連図書(既読)
「ユング心理学入門」河合隼雄著、培風館、1967.10.30
「子どもの宇宙」河合隼雄著、岩波新書、1987.09.21
「昔話の深層」河合隼雄著、講談社+α文庫、1994.02.18
「中年クライシス」河合隼雄著、朝日文芸文庫、1996.07.01
「日本文化の新しい顔」河合隼雄・日高敏隆著、岩波ブックレット、1998.01.20
「こころの処方箋」河合隼雄著、新潮文庫、1998.06.01
「中空構造日本の深層」河合隼雄著、中公文庫、1999.01.18
「未来への記憶(上)」河合隼雄著、岩波新書、2001.01.19
「未来への記憶(下)」河合隼雄著、岩波新書、2001.01.19
「神話と日本人の心」河合隼雄著、岩波書店、2003.07.18
「泣き虫ハァちゃん」河合隼雄著・岡田知子絵、新潮社、2007.11.30
「生きるとは、自分の物語をつくること」河合隼雄・小川洋子著、新潮社、2008.08.30
「河合隼雄スペシャル」河合俊雄著、NHK出版、2018.07.01
(アマゾンより)
「浦島太郎」「鶴女房」「炭焼長者」など日本人が親しんできた昔話を世界中の物語と比較し,その普遍性と文化的固有性を見据えて日本人の固有な文化と心のあり方を探る.昔話の深層構造を心理学的に考察することで,意識-無意識の独特な関係を浮き彫りにし,日本人の自我形成を明らかにした,ユング心理学第一人者の代表作.解説・鶴見俊輔.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
09.8.27購入。索引や原話?が巻末についていて便利だし、切り口はやっぱり私にとってとても興味深い。今でもパラパラめくっている。ただ、大学三年くらいのころから、この本だけで終わってしまうとすこし幅が狭い(取り上げ方が結構限定されがち)のかなあと思うようになった。すごく面白いんだけどね。
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日本の物語は、基本的に英雄の冒険潭ではない。結婚をハッピーエンドとするものが非常に少ない……。言われると、ああ確かにそうだなあと感じます。
昔話や神話に隠れた古の日本人の世界観が、類型的な物語群や西洋・アフリカ系の昔話との対比によって浮かび上がる。幼い頃に見聞いた昔話の謎解きを聞いているようでとてもおもしろいです。
ただ、自分の理解不足でカバーしきれなかったところが有るので、この学問をしっかりと学んでからリベンジしたい一冊。★大学図書館 -
「日本人の心」と銘打ってあるが、内容は昔話の中の女性がメインとなっているのがやや残念。
しかし日本の昔話とグリム童話、様々な国の神話・民話を体系的かつ適度なボリュームでまとめ比較検証している点に頭が下がる。 -
昔話と日本人の心の結びつきに付いて、日本でのユング心理学の第一人者河合氏の著書。
いきなり飛び込むとちょっと難しいですが、「へぇ」と思うことが多くて楽しいのでオススメ。