「もの」の詩学: 家具、建築、都市のレトリック (岩波現代文庫 学術 153)
- 岩波書店 (2006年1月17日発売)
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感想 : 5件
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- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006001537
感想・レビュー・書評
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記号論の観点から欧州の椅子や建築の歴史的な発展について論じたもので、なるほどーそういう見方ができるのか、と思うことが多かった。第1章は比較的読みやすい。背もたれの角度についてそんなに深く考えるとは…!美の尺度が大衆化とともに金銭的に評価されるようになったというくだりも面白かった。
全体的に哲学(者)の前提知識が必要で、少し読みづらかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「もの」には必ずそれが生み出されるに至った背景がある。
著者はヴァルター・ベンヤミンをして「物質的な事物の世界から人間、歴史、神話などを認識できる稀な思想家」と評しているが、それを実践しているのがこの本だ。一番小さな「家具」から始まり、美術館や城といった「建築」、そして「都市」とスケールを上げて解説している。
畑違いと言うこともあるが、全体的に難しい。文系の人たちはこういった本を読んで勉強しているんだろうか。
美術館と言うビルディングタイプが成立するに至った社会的変化、現実が生み出すフィクションとフィクションが規定する「理想の」姿、ヒトラー独裁の装置として用いられた都市の空間演出、などが面白いトピックだった。。