- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006002985
作品紹介・あらすじ
人文学の危機が現代にもつ意味とはなにか。人文学的価値観はいかにデモクラシーに寄与しうるか。生涯をかけて人文主義者を体現したエドワード・サイード。他者の歴史と思想に反映する自己批判からこそ、正確な自己認識が生まれると説き、人文学の真の目的をここに論じる。人文学再生にむけた、サイード最後のメッセージ。
感想・レビュー・書評
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原書名:HUMANISM AND DEMOCRATIC CRITICISM
著者:エドワード・サイード(Said, Edward W, 1935-2003、パレスチナ・エルサレム、文学研究者)
訳者:村山敏勝(1967-2006、英文学)、三宅敦子(1969-、英文学)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最終章と訳者のあとがきを読めば事足りるような気が通読して思った。第五章と訳者のあとがきを読んでから必要性を感じればそれぞれの章を読むといいように思う。内容は意義あるものだけれど、様々な異国の学者人が出てくるので、聞いたことのある人もいるけど、そこに対する知識がピンと来ないと読むのに少し難儀する。が、中身は有意義だと言えると思います。
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文献学の勧めと西洋中心主義からの脱却ということだろうか。
翻訳文にありがちな、主語と述部が「遠い」ので集中力が必要。
とはいえ・・・、わかりやすい。
基礎知識がないと引用が邪魔になるでしょうが、常識的な範囲でしょう。
人文主義をヒューマニズムとルビされているのですが、ニュアンスが微妙に違うので、理解しづらい。
人文主義はそもそも「じんもんしゅぎ」と読めばいいのか「じんぶんしゅぎ」と読めばいいのか、日本語そのものも定まっていない気がする。
翻訳をするのなら、そのあたりまで解説がほしい。