荒野のロマネスク (岩波現代文庫 文芸 36)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006020361

感想・レビュー・書評

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  • 著者の著書は何冊か読んできたが、結論としてはただ一つに集約される。新たなる民族誌への示唆、ノスタルジアからなるペシミズムに陥ることなく「それぞれの母語をもった無数の商人たちが一カ所に集中し、相互交易の意思伝達のために自然にあみだす混成言語」に希望を託す。何度も繰り返し訴えることが重要であり、何度も耳を傾けることで視野が開けゆくことに疑いない。主に中南米での経験から導き出された考察であり、直に見聞した祭りや踊り、人々が語るそれぞれの物語を源泉として幾筋もの流れる川となり、荒野に新たなるロマネスクを描き出す。


    ル!クレジオ!
    叫びたくなるほどいいね。クレジオは一冊しか読んだことないけれど重要な作家。もっともっと読まねば!

  • [ 内容 ]
    定点から観測し、文化を客観的に記述する従来の民族誌。
    だが、新しい民族誌家はエキゾティックなものに出会う荒野へ赴き、移動しながら異文化との相互作用を物語的に記す。
    民族誌の可能性を大きく切り拓いた斬新な試み。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 沢木さんが対談していた文化人類学者。メヒコのはなし

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著者プロフィール

1955年生まれ。文化人類学者・批評家。1980年代初頭から、メキシコ、ブラジル、キューバなどで調査研究に携わる。奄美自由大学を主宰する。著書に『クレオール主義』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』『宮沢賢治 デクノボーの叡知』など多数。

「2021年 『ぼくの昆虫学の先生たちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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