本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006020736
作品紹介・あらすじ
「双葉七十連勝ならず!」。昭和十四年一月十五日、NHKラジオで双葉山と安芸ノ海の歴史的な大一番を実況放送していたのは、和田信賢。彼は自分の仕事を「瞬間芸術」とよび、常に放送仲間の話題の中心だったが、二十七年ヘルシンキ・オリンピックの放送を終え帰国の途上、パリで客死した。著者あこがれの伝説的アナウンサーに捧げられた傑作評伝。
感想・レビュー・書評
-
終戦の際、あの玉音放送のときのアナウンサーの来歴を知りたくて読了。
後半は多少和田氏の所業が(特に女性関係について)おだやかにユーモアにえがかれていて、もっとその点においては酷い人物であったのではないかとも読めたのだが、彼がひとり異国で命を落としたのもまた事実。
いまの世であったらなんということもなく帰国もでき、おだやかな余生を過ごせただろうだけに、あのころの異国というのがどういった場所なのか思い知らされ、無念が響く。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
山川静夫さんが伝説の先輩アナウンサーの生涯を後世に伝えたい一心で綴られているが、和田信賢(のぶかた)氏はこれまでまったく馴染みのない方であって、極めて評し難い。NHKの第1期アナウンサーなのだから先人はいないにせよ、最年少で入局されている。書き手ならばじっくりと推敲を重ねることもできようが、語り手となるとそれこそ瞬間が勝負である。若年にて情緒と語彙を豊に兼ね備えておられたシンケンさんの実況を是非とも拝聴してみたい。
全2件中 1 - 2件を表示