幻景の街: 文学の都市を歩く (岩波現代文庫 文芸 110)

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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021108

作品紹介・あらすじ

『たけくらべ』の吉原・竜泉寺町、『雁』の上野不忍池、『照葉狂言』の金沢、『あめりか物語』のシカゴ、『夫婦善哉』の大阪、『なんとなく、クリスタル』の原宿・青山-作品に描かれた土地を訪れて「幻景の街」を復元し、作家たちが街に寄せる愛情と、それらの街をきめ細かく言葉の中に生かそうとしたさまを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 都市の風景と文学との関係を書いた本は比較的多く出ている(出るようになった、というべきか)。この本が僕にとって不思議なインパクトを持ったのは、書かれたのが少し前(大元は90年代前半)だったためだろう。
    つまり?対象の文学作品の中の時代、?作品が書かれた、つまり作家の生きた時代、?この本が書かれた時代、そして、?この本を読んでいる現在、と4つの時間軸が各作品ごとに顕れてくる。それぞれの時間との距離が複雑に絡みあって、切り離されたり、繋がったりしながら風景が現れる。その不思議な感覚が楽しかった。

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著者プロフィール

1932年神奈川県に生まれる。1957年東京大学文学部国文学科卒業。現在、立教大学文学部教授。主な著書に『近代読者の成立』(有精堂)、『成島柳北』(朝日新聞社)、『明治開化期文学集』(共著、角川書店「日本近代文学大系」)、『洒落本・滑稽本・人情本』(共著、小学館「日本古典文学全集」)がある。

「2011年 『幕末・維新期の文学 〈オンデマンド版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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