日記をつける (岩波現代文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021795

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、日記について。

    著者は小学生の頃から日記を書き続けている達人である。
    特に続けるためのノウハウだとか、日記の書き方についてこうすれば大丈夫、などと言及せず、こんな日記もある、こんな書き方もある。と日記の自由さと身近さについてつらつらと述べる日記についての回想に近い。
    自分はどんな日記にしようかなと思いつつ、まずは続けられるようにしなければ…。


    ●面白かった話
    ・日本と欧米の書き出しの違い
    日本は天気の記録をよく残す
    欧米は印象深った話を中心にすることが多い(と感じる)

    ・日記をつける
    まずつけてみる。かたちにこだわらない。元旦で意気込むと力が入るので、中途半端な日、月曜より水曜や金曜日に、始めてみたほうが良いと思う。
    また、文字を升目に合わせて小さく書くと大変なので、少し粗っぽく細かくしない方がよい。
    気持ちを書くときはどんな風にまで詳細を書くと表記を工夫したりして日記をつけることに疲れるので、まずはシンプルな気持ちを書くくらいが続くポイント。
    また、時計(時系列)に沿って書くと書きやすいし思い出しやすい。

    ・著者の日記を書くことに対する意見
    →1日を復習することで元気をつけたい。暗くなりたくはない。(日記をつけることで)自分を愛していることに変わりはないと思う。
    →記録のための日記も面白い。1年のうちの10大ニュースをつけるのが好きだった
    →その人の為には記憶しなくてもいいが、あることを覚えていることで、他人を幸福にすることはある。

  • そっと丁寧に日記と言う輪郭をなぞってみる。
    そんな感覚の本です。

    これもまた言葉の在り方で、対話する為でもなく
    営みとしてあるような言葉たち。
    夜、街並みに生活の明かりが灯っていると安心するような形で
    ここの文を見ているとほっとする。

    ブログのところだけ少し、テンション高く荒ぶっているのが
    またほほえましい。

  • つまるところ日記は自由な発想でつけて良い。
    物語の絵が浮かぶように日記をつけよう

  • 読んでいて面白い日記を書きたくて久しぶりに読んでみたが、前に読んだ時の評価は正しかった。
    情緒的な紹介文ばかりで参考にならない。
    今ひとつ。

  • 作家や画家などの日記を引き合いに出しながら、日記を「つける」ことについて詩人でもある著者が語ったもの。ここで紹介されているいくつかの日記を読んでみたくなった。

  • 長年にわたって日記をつづけてきた著者が、みずから考えたことや文豪たちの日記に関するエピソードなどを参照しながら、日記をつける楽しみについて語っている本です。

    2002年に「岩波アクティブ新書」から刊行された本の増補版ということですが、日記の書き方を解いたハウツー本ではなく、日記をめぐる著者自身のさまざまな思いをつづったエッセイというべき内容です。

    ブログについて否定的な意見が述べられていますが、これは本書が執筆された時代を反映したものとみなすべきでしょう。たしかにブログにもさまざまなものがあり、いちいち拾いあげて文句をつけることは可能でしょうが、本書に書かれていることは古びてしまったというよりも、誰もが当たり前に受け入れていることになってしまっており、それについてあらためて言及する必要性をだれも感じなくなってしまったといったほうが当たっているように思います。

  • 毎日、くだらない日記をつけています。少しでも改善できれば、と思って読みました。なかなか意味のある日記をつけることは、難しいようです。

  • 日記つけかた模索中なので手に取りました。色々な日記を紹介しているが、
    昔すぎて若干レベルが高く消化不良な内容。でも、著者の思いである「日記はリラックスで大雑把に寝る前の楽しみとして書く」という記述は共感を得ました。後、記憶の乏しい人は人を愛していないという一節もなるほどかなと。ココらへんの文が拾えたので十分な価値がありました。

  • いろいろな日記が紹介されています。
    三日坊主になりがちな日記ですが、真面目につけてみようかな~という気になりました。

  • 昔から日記が本になったものを読むのが好きな私。

    でも世に発表された日記って、なんでこんなに面白いんだろう。
    もちろん面白いものが本になり、残っているのだろうけれど、
    やっぱりみんなが読める字で書くと言うところで
    意識しないまでも読者を想定して書いているものなのでしょうか。

    世に出すつもりはなくても山田美妙のように「暗号」を
    使ってみたり。ニヤニヤ
    何が暗号になっているかは、どうぞお読みあそばせなのです。

    こちらの本のおかげで、また読みたい日記物が増えた。

    「ゴングールの日記」も、買った!

著者プロフィール

荒川洋治
一九四九 (昭和二四) 年、福井県生まれ。現代詩作家。早稲田大学第一文学部文芸科を卒業。七五年の詩集『水駅』でH氏賞を受賞。『渡世』で高見順賞、『空中の茱萸』で読売文学賞、『心理』で萩原朔太郎賞、『北山十八間戸』で鮎川信夫賞、評論集『文芸時評という感想』で小林秀雄賞、『過去をもつ人』で毎日出版文化賞書評賞を受賞。エッセイ集に『文学は実学である』など。二〇〇五年、新潮創刊一〇〇周年記念『名短篇』の編集長をつとめた。一七年より、川端康成文学賞選考委員。一九年、恩賜賞・日本芸術院賞を受賞。日本芸術院会員。

「2023年 『文庫の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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