空からの民俗学 (岩波現代文庫 社会 33)

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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006030339

感想・レビュー・書評

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  • 各地域の写真とともに、その写真をもとにして、その地域の歴史や背景を読み解いていく一冊。
    地理についてはほとんど初心者であったが、写真を交えてというのもあったのか、楽しく読み進めることができた。

  • 空から見た懐かしい日本の風景解説書
    宮本常一が航空会社の機内誌に書いたエッセイ。
    飛行機から見た日本の地形、珍しい風景などを民俗学の視点で解説した本。書かれた時代の飛行機は、現代よりも低空で飛んでいたので、地形を見ながら日本の人達の暮らしを見ることができましたが、現代のジェット機はより高いところを飛ぶので、離発着時しかその土地の様子を知ることができません。
    今となっては懐かしい風景の解説書になってしまいました。

  • 表題作は日本の様々な風土の空撮写真(宮本の撮影によるものではない)を材料にして,宮本 常一がそれをどう「読む」かがまざまざと解る好論.この広範かつ深い読みは唯事ではない.

    併載の「一枚の写真から」は空撮ではなく別の写真家の作品に宮本が考察を加えたエッセイ.
    何れも1960〜70年代の写真なので,今では史料価値も高いと思われる.
    しかし昭和46(1971)の西宮市にクラカケを載せた藁葺屋根の農家なんかまだあったのだなぁ.

  • ●2006年末頃読了
    宮本常一氏が撮影した一見何気ないような写真。
    しかしその写真からは当時の風習や流行など様々なことが読み取れる。この本で彼の写真解読術を垣間見ることができます。

  • 一枚の写真から読み解く人々の暮らし

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著者プロフィール

1907年(明治40)~1981年(昭和56)。山口県周防大島に生まれる。柳田國男の「旅と伝説」を手にしたことがきっかけとなり、柳田國男、澁澤敬三という生涯の師に出会い、民俗学者への道を歩み始める。1939年(昭和14)、澁澤の主宰するアチック・ミューゼアムの所員となり、五七歳で武蔵野美術大学に奉職するまで、在野の民俗学者として日本の津々浦々を歩き、離島や地方の農山漁村の生活を記録に残すと共に村々の生活向上に尽力した。1953年(昭和28)、全国離島振興協議会結成とともに無給事務局長に就任して以降、1981年1月に73歳で没するまで、全国の離島振興運動の指導者として運動の先頭に立ちつづけた。また、1966年(昭和41)に日本観光文化研究所を設立、後進の育成にも努めた。「忘れられた日本人」(岩波文庫)、「宮本常一著作集」(未來社)、「宮本常一離島論集」(みずのわ出版)他、多数の著作を遺した。宮本の遺品、著作・蔵書、写真類は遺族から山口県東和町(現周防大島町)に寄贈され、宮本常一記念館(周防大島文化交流センター)が所蔵している。

「2022年 『ふるさとを憶う 宮本常一ふるさと選書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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