平和は「退屈」ですか――元ひめゆり学徒と若者たちの五〇〇日 (岩波現代文庫)
- 岩波書店 (2015年5月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006032869
作品紹介・あらすじ
「戦争体験のない者が、戦争体験のない者を相手に、戦争体験を語る」。-沖縄戦をテーマに、元ひめゆり学徒たちと一緒にこの難しいプロジェクトに挑んだ高校生と大学生の試行錯誤の日々をいきいきと描く。繰り返される議論と自問自答、ひめゆり学徒隊が歩いた道をたどるフィールドワーク、そして発表会。戦争の経験を語り継ぐ人となるための、未来=希望に向けて手さぐりするように進む「いのちの仕事」は、高校生や大学生をどう変えたか。社会人となった一〇年後の若者たちに改めて取材した新稿を付す。
感想・レビュー・書評
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なまなましくていい。
退屈なのはうすうす感じていても
表現する、外に発信するのは
やはり抵抗するのが当然の挙動。
「退屈だと!なんという傲慢。
先人たちのオンを、犠牲を見て見ろ。
お前は何も感じないというのか?」
というたぐいの事を言われても
実感がわかないし、切実に思えない。
天秤にかければ、この後の買い物やカラオケ、旅行の方が若者にとっては意味を、意義をも己自身で見出せる。
そこに大人が、教育の主だったやり方の一つのように
こういう時はこう感じるのが当然。
と教え込もうとする姿勢に構えたらもうおしまい。
道徳の授業の二の舞だ。
そもそも、社会に出る前に、おとな(?)になる前に
身に付けていてもらわなくてはいけないけれど
直接教えるのか、間接的に施すのか、
家庭でやってもらうのか、同世代のものとはぐくんでいくべきなのか、
といった方針を立てること自体が難しいから
教育者もわけのわからん責任押しつけられて困ったものですわ。
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沖縄からの視点と、成長していく若者達の姿が、自分も何かしなければというか気持ちさせられた。若者達の未熟さも、その後の成長もリアル。出来れば10年後の彼らの姿をもっと描いて欲しかった。
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実践的なレポート。
試みとして繰り返されてもいいのかも・・・。