- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784010550366
作品紹介・あらすじ
Q&A方式で受験生の悩みをズバリ解決
「学習方法アドバイス」「志望校選び」「メンタルケア」など
受験突破のための「英語学習方法」を書き下ろし
「センター英語リスニング」「長文読解」「英文法」など
受験勉強スタート期から受験直前期までしっかりフォロー
感想・レビュー・書評
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キムタツと言えば、灘の英語の先生で、いまや多くの進学校の英語教材と言えば「とりあえず」コレ、という、どっちかと言うとトレーニング系教材を量産する先生。勢いのある関西のオッサンの語り形式で、大学受験に向けての主にメンタル面についての本。
そろそろ受験期の生徒を持つことになるので、とりあえず読んでみた。が、おれ自身が関西の進学校出身で、担任はバリバリ関西人のオッサンで、たぶん年代もキムタツも同じ。もっと言うと、キムタツの出身大学とおれの高校の時の担任の出身大学がたぶん同じ。1浪したという経歴まで一緒。だから、たぶんおれの担任が言ってたこととは微妙に違うかもしれないけど、どうも受験に対する姿勢までほぼ同じな気がするし、なんか個人的にかぶってしまう。見かけまでそっくり。でもおれの担任はもっと現実主義で精神論をぶつ人は嫌いだったので、そういう点ではこの2人自体は全然違うのだろうけど。要するに、大学受験は「イケイケドンドン」でやっていけば良い、ネガティブでくよくよしても仕方ない、という感じだと思う。あとは、いわゆる「正論」(とおれには思えること)を、関西弁で言ってくれるので、こういうハッパをかけてくれる人が周りにいない受験生が読むにはいいのかもしれない。
という訳で、正直この本を今おれが読んでも、おれ自身が高校の時に受けた指導とあんまり変わらない気がして、あんまりおれにはプラスにならなかった。いくつか分かりやすい言葉があるので、そういう言葉を探す、という視点で読んだ1冊だった。見つけたのは、「『成績は自分で上げる』と言える生徒が伸びるんや。『先生が上げてくれる』とか『予備校に言ったら上がる』とか言ってる人は残念ながら伸びないよ。」(p.48)という、特に英語はこの言葉に尽きる気がする。いくつかは受験生を持つ親への回答というのもいくつかあって、おれもほとんどその通りだと思う。印象的だったのは「経済的に厳しいのに、浪人する気でいる息子を見ていると不安です」(p.142)という質問(?)には、「甘えているから本気になってないんです」と回答している。「親のほうが『1年ぐらいは浪人してもいいかな』と思っているのであれば、その気持ちは子どもにも伝わっているはず」というのは、納得。さらに親への回答の後は付け足しとして、生徒に向けて「現役のときに浪人する気満々で入試に臨むと、下手すると二浪するよ。(略)浪人すると生活が自由になり、すべて自己責任で自分の成績を上げねばならん。自己コントロールがしっかりできないと、浪人しても伸びないよ。」(p.143)というのは当たり前のことだけど、生徒に言ってやりたい言葉としてメモしておこう。(19/04)詳細をみるコメント0件をすべて表示