- Amazon.co.jp ・マンガ (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022130358
感想・レビュー・書評
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著名な怪奇小説家を祖父に持ち、妖怪や幽霊が見える霊感の強い少年・律と、彼を取り巻く異形たちの話。
和風ホラーな怪異譚でありながら人間臭くユーモラスな妖怪の造形がほのぼのおかしみを感じさせる。基本的に好青年だが、食えない性格の律もよい。
背筋がぞくっとするような恐怖の演出、呪いや祟りや古い因習、愛憎入り乱れた業の深さが生む悲劇と惨劇……
律をはじめとする飯島家の人々が、深入りしない姿勢と近すぎない距離で変事に接しているのも好感がもてる(もっとも怪異のほうから勝手に寄ってくるのだが)
迷い家など民俗学好きは嬉しくなるエピソードも多数収録されており、その手の話が好きならおすすめ。
難点をあげるなら一話ごとの人物相関図が複雑だったり、作者の演出上の意図で時系列が錯綜しているので、一読しただけでは前後関係が理解できない。
何度もくりかえし読むうちに巧みに張られた伏線に気付いて「そういうことだったのか!」と腑に落ちる感覚はミステリーものに近く、故に味わい深さをもたらす。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「漫画夜話」をYouTubeで見て興味を持っていました。
日常の中に自然といる妖怪が怪異を起こす話。
無理のない感じが好きになりました。
主人公の律は妖怪を御し怪異関係に詳しいがために命を縮めた祖父を持ちます。
その血を受け継ぎ、祖父から用心棒として契約させられた青嵐もいい味がでてます。
いい加減というかちょっと怠惰?なところが好きです。
でも律自身は見たり話したりはできても退治することはできません。
青嵐が教えたり退治したりしています。
絵も綺麗で素敵。
最後のおじいちゃんと青嵐の「ご主人と犬」のような関係が面白かったw -
今市子さんの美しい絵と、不思議な妖かしのストーリー。陰陽師的な話はたくさんあるけれど、主人公が「見える」だけで、大した力がなく毎回翻弄されるだけ、っていうのがなかなか新鮮。しぶしぶ主人公を守る妖怪?青嵐の存在も良い。
時間を作ってつづきをじっくりと読んでみたい。 -
昔好きだった本をまた夢中で読む。
おもしろい!
この本(何巻か忘れた)に当時読んでた『道化の民俗学』(山口昌男)がちらっと出てて嬉しかったのを思い出した。 -
だいっすき。
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ホラーだけど、全編にさみしさが漂っています。
妖怪、妖魔、死んでいるのに気がつかない人。今生への未練や苦しさで重くなりがちな話を明るくしているのが尾白と尾黒の2匹。
さみしさや悲しさがあってこそやさしさは魅力を増すということを感じてしまいます。
途中からストーリーがひとり歩きをしているような回もありますが、それでも★4つの価値はある本です。 -
やば!思ったよりずっと面白かった。続きが読みたい…。
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一気に15巻まで読みました。
最初のうちは、かなり面白かったのですが、後半になるとかなりだれてくるかな~。1巻が一番面白かったような。