火の鳥 4・鳳凰編

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著者 : 手塚治虫
  • 朝日新聞出版 (2009年6月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022140258

火の鳥 4・鳳凰編の感想・レビュー・書評

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  • 僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。

    日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。

    1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。

  • 1987年 読了

  • ※読んだのは電子書籍版です。
    中高生のころに一度読み、火の鳥の中でも忘れられず、再読しました。我王、猿田彦に惚れ込んでいたのを思い出しました。
    彼の力は世に対する怒りの力です。
    生まれてすぐに隻眼隻腕になってしまったこと、自分を迫害する人々に対する怒り、速魚を疑って殺した己への怒り、飢える人々を放り出す権力への怒り。
    それらは良弁上人との出会いで、像をつくることでその怒りの力を昇華させることを学びます。
    一方、荒れていた頃の我王に腕を切られた真面目な好青年であった仏師・茜丸は、都に登り権力の悪に染まってしまいます。彼の良心のような存在だったブチとの関係の変遷も切ない。
    都で再び仏師として対峙することになった二人の善悪は、長い時間を経て、いつのまにか逆転していたのでした。
    良弁上人は権力によって仏教が利用され、教えが汚されるだけの世の中に悲観し、即身仏になって自ら命を経ってこの世から逃げた。(即身仏は仏教修行の一種ですが、手塚治虫さんがそれを逃げだと表現したのが面白い)
    だけど、こんなに汚れた世の中だけど、我王はそんな権力にくらみ、迫害されて嘆き、死んだ目をした人々を生き返らせたいと望んだ。
    そして、自ら生き続けたいと願った。
    それは我王自身が悪から善へ生き返った人間だったからなのでしょう。

  • 子どもの頃に文庫で読んで一番記憶に残っていた鳳凰編。当時は感動したのだが。

    いま読むと、茜丸かわいそうとしか思えない。
    賊に斬られて芸術家としての生命線を奪われたうえ、必死に復帰したのに、その犯人に腕比べで負けて、あの最期。しかも転生しても人間にしてもらえないって酷い。

    何十人と殺した盗人が改心して、創作力を発揮したとて罪が拭われるわけではないが救われる。いっぽう、政治に利用されて、かつての自分の腕の敵討ちを果たした男は安らかな來世もない。

    我王が生き残ったのは「乱世編」の導入のためなのだとは分かってるのだが。

    それにしてもなぜかこの火の鳥シリーズは腕を失った男がよく出てくるが、水木しげるがモデルなのだろうか?

  • 奈良平城京時代。鳳凰としてねの火の鳥。仏彫り。宗教と政治がむすびつく。輪廻転生、生きる死ぬこととは。

  • 奈良を舞台にした『火の鳥』鳳凰編です。
    人は何のために生きるのか、いろいろ考えさせられるお話でした。

    絶対的な悪人も絶対的な善人も世のなかにはいないんだな~。
    そして、善人が悪人になったり、悪人が善人になったりするんだ。
    いろんな経験が人を良くも悪くも変えていくんだね。

  • 言わずと知れた火の鳥、その中でも特に秀逸なエピソードです!
    もはやマンガという枠を超えた一つの芸術作品。必見です。

  • 1969年COM連載。
    「鳳凰編」はこの数年なかった重厚な長編。
    火の鳥が持つテーマ性がやっと発揮できた作品だと思う。
    生と死はもちろん芸術論にまでなっている。(所々入るギャグはやっぱり余計)
    片腕の我王は水木しげる先生?体制側と揶揄されていた手塚先生は茜丸?
    戦地で死を体験した水木先生と手塚先生の死生観の違い。
    シリーズの一作としても、手塚マンガの一作としても重要な作品なのではないだろうか。

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