ミステリアスセッティング

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.22
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本棚登録 : 174
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022502445

感想・レビュー・書評

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  • らしくない読みやすさ。
    軽いタッチで一気に読める。
    優しさと、可笑しさと、悲しさと。

    んー。
    違和感、読みこなせてない感が残る。
    これ、どう読むべきなのかなぁ。

  •  売り文句としてはアベ版"マッチ売りの少女"とのことだが、プロットがどうこうというよりもむしろ重要なのは、マッチ売りの少女を引いて"寓話である"ということではないか。寓話の定義はわからないけれど、箱入りの構造にして無理やり寓話化されたこのオハナシが、つまり寓話の語られ方の形態としての"語り継がれてゆく(べき)こと"を主題としているのはおそらく煉獄みたいな捉え方であると思う。贖罪。

  • 現代のおとぎ話。人がいい女性が他人にいいように扱われてにっちもさっちもいかない状況に追い込まれる物語。初めて読む作品と思ったが、どうやら2回目の読書だった。

  • 導入部分がどう繋がるのか・・・と
    思いつつ進んで
    そこまでは面白かったのに

    ふ~~~ん

  • 不可思議な作品。
    ”純文学(じゅんぶんがく)は、大衆小説に対して「娯楽性」よりも「芸術性」に重きを置いている小説を総称する”モノらしいので、芸術に意味を見出そうというのがそもそも間違いなのか?
    面白いか否かで言えば、面白かった。
    というか嫌いな作品ではないが、
    うまく言葉にできない物悲しい霧のような何かが胸に残る。

    キャプテンサンダーボルトで出会わなければ、きっと手に取ることはなかっただろうな。

    最初のプロローグで惹きつけられた、
    その後突然、思いもしない別次元へ連れて行かれた感じ。
    ただ、置いてきぼりをくらわすような乱暴さはないので、不快さは無い。
    右も左もわからぬ所ではあるが、手を引いてゆっくり進むように手探りで読み進んでいった。
    ”初めて見る景色”は新鮮でそれなりに面白くもあったけれど、最後の最後(作品の中で語られる物語の)で結局これはなんだったんだろうと少し途方に暮れる。ホント、何だったんだ、あれは。

    本の冒頭とラストの雰囲気が好きだ。
    作品全体としての是非はわからないが、
    あの雰囲気は、好き。

  • 小説は(皆そうかもしれないが)映像化しながら読むタイプなのですが全般的になかなかの風景がイメージされたので 結構よかったです
    後半の展開が かなり唐突なところが一番の魅力ですね
    そしてなんとなく寂しく(物悲しく)終るというのも好みでしょうか

  • カバー写真が大好きなヴァンクリのジュエリーだったので、どんな素敵なお話かと思ったら、、、本文にはほとんど関係なく。。しかもなんだか違和感があると思ったら、もともとは携帯小説だったらしい。不思議な話。かと言ってつまらないわけではない。変な話だけどつい読んでしまったという感じ。しかも夜更かししてまで笑

  • びっくりするぐらい、最後が悲しい話。
    一人の気が弱くて、でも強い決断をした女の子の話です。

    主人公が、好き勝手にバンドのメンバーにされるとこが切なかった。

  • 阿部さんが書いたとは思えないような、軽いタッチが印象的。
    エンタメ要素が強いので、本好きな人向けというよりは、普段あまり本を読まない人にオススメかも。
    シオリとその妹の関係性がなかなか恐ろしいと思った。

  • 阿部 和重を久しぶりに読んだ。

    普通にエンターテインメントとして面白い作品。

    後半のドライブ感が、早く読み進めたい欲求を煽る。

    嘘なのか、真実なのか?

    最後の最後まで読者に結末のジャッジを委ねるような前半の導線は圧巻。

    ちょうどエヴァとか東のエデンを観た後だったので、
    何となくシンパシーを感じた!

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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